撮影日和     

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2011年12月20日(火)
プレ冬山 夜叉神峠〜観音岳

観音岳山頂の岩の間から

冬らしく冷え込む毎日となりました。公私ともに師走の忙しさでいささか疲れ気味ですが、冬山シーズンを前にそろそろ体を動かさないとまずいと思い、12月17日(土)から18日(日)の2日間で通い慣れた鳳凰三山の観音岳まで行ってきました。

17日(土)は終日無風快晴。夜叉神峠からは目の前に白峰三山がどーんと並んでいました。あとは砂払岳までほとんど樹林帯の中を登ります。積雪は少なく、多い所でも15センチほど。それでも気温は低く、夕方にはマイナス15度まで下がりました。

18日(日)の朝は真っ暗なうちに観音岳を目指します。前日とは打って変わって稜線では体がよろけるほどの強風が吹き荒れていました。日の出に余裕を持って観音岳山頂に到着。風の直撃を避けて岩陰で三脚を立てましたが、それでも望遠のカットはブレてしまってどうにもなりません。白峰三山の山頂からちょうど雲が取れつつあるというなかなかの条件でしたが、結局全カットがブレてしまい使い物になりませんでした。残念。
諦めて山頂を後にしました。砂払岳からは純白の北岳バットレスが見事。さすがに光量十分でかっちりシャープな写真を撮ることができ、これでひと安心。のんびり夜叉神峠を目指しました。

2011年11月27日(日)
忘年・鍋山行

石割山頂上で(富士山が隠れそう・・・・)


朝霧染まる山中湖

山スキー仲間で忘年会をやろうという話になり、せっかくやるなら泊まりで、泊まりならハイキングでも、という展開になり、石割山で鍋(豚汁)ハイクをやることになりました。

11月26日(土)の朝、私を含め5人のメンバーが登山口の駐車場に「やあやあ久しぶり」と集合。荷物を分け合って出発。石割神社の赤い鳥居をくぐり、403段の長い階段を登ります。そこから落葉した明るい林の中を登ってゆくと、やがて樹林の向こうに富士山がせり上がって見えてきました。やがて大きな割石が祭られている石割神社に到着。ご利益があることを祈って石の割れ目を3回巡ってから、最後の急登を山頂へ。開けた山頂からの見事な富士山に思わず歓声が上がります。富士山の右には遠く南アルプスの白い山脈。写真を撮り、鍋を作っている間にみるみる雲が湧き始め、富士山は隠れてしまいました。温かく美味しい豚汁をいただいてから山頂を後にしました。下山ルートは平尾山経由で登山口の駐車場へ。

このまま宿に直行しても早すぎるので、忍野村にある「岡田紅陽写真美術館」を見学しました。昭和初期に撮影された富士山と山麓のモノクロ作品は単に美しいだけでなく、まさに日本の風景の原点を見るようであり、期待以上に見応えがありました。

さて、山中湖にある宿に向かい、風呂で暖まってから、今回の目的の飲み会に突入。適度に体を動かした後なのですぐにほろ酔い気分になり、夕食の後は軽く飲んだだけで早めに布団に潜り込んだのでした。

翌27日(日)の朝は、暗いうちに起きて山中湖畔へ撮影に出かけました。東の空には雲が多く、富士山は一瞬山頂が薄いピンクに染まっただけでしたが、湖面から湧き上がる霧が朝日をうけて金色に輝き、その美しい光景に夢中でシャッターを押しました。

宿に戻って朝食を食べたあとは特に予定もなく、天気も曇り空となってしまったため、早めに解散して帰途につきました。

2011年11月13日(日)
秋色の裏妙義

紅葉に縁取られる烏帽子岩(左)と赤岩(右)

スイスに単身赴任していたAさんが、この度仕事を終えて帰国しました。そのお祝いを写真仲間でやろうという話になり、12日(土)〜13日(日)の1泊2日で国民宿舎「裏妙義」に11人が集まりました。

土曜日、参加メンバーは各々寄り道をしながら妙義へと向かい、夕方までに国民宿舎に集合。美味しい夕食をいただいた後、Hさんから利尻山のスライドショービデオのお披露目があり、他の宿泊者の方々にも大好評でした。Aさんからは、ヨーロッパ・アルプスでの充実した山行について、沢山の写真を見ながらの報告がありました。部屋で酒を飲みながら夜遅くまで盛り上がったことはいうまでもありません。

日曜日は6時に起床し、朝食前に林道の少し上まで登って朝日に染まるの岩峰を撮影。国民宿舎へ戻って朝食を食べた後、再び撮影に出かけました。ちょうど紅葉が見頃の時期でしたが、残念ながら今年は色付きが悪く、全く写真になりません。一か所だけまあまあ綺麗な場所があり、しばし撮影に夢中になりました。

いつもガツガツ登っていますが、たまには大勢の仲間とのんびりワイワイやるのも楽しいものです。

2011年11月6日(日)
日帰りで爺ヶ岳へ

わずかに雪化粧した立山
(爺ヶ岳より)
この週末は、大学山岳部のOB会が白馬八方で開催されました。せっかく白馬まで行くので土曜日にどこかを登ってからOB会に合流しようと考えましたが、この時期は八方尾根、五竜遠見ともにゴンドラは運休中。結局、比較的楽に登れそうな爺ヶ岳へ行くことにしました。

11月4日(金)の晩に車で扇沢まで入り、車中泊。
5日(土)の朝は気持ちよく晴れました。朝食を食べてから車で爺ヶ岳の登山口へ移動し、柏原新道を登ります。天候は下り坂で、歩き出してすぐに雲が広がってしまいました。紅葉は既に終わっており、冬枯れの寂しい風景が広がっています。ナナカマドの赤い実が寂しさを一層引き立てているようです。整備が行き届いた登山道を快調に飛ばして種池まで登ると、周りの山々が姿を現しました。曇り空なのが残念です。爺ヶ岳目指して稜線を登ってゆくと、背後に立山と剣岳がせり上がってきます。このところ暖かい日が続いていますが、立山と剣岳にだけ少し雪が付いていました。爺ヶ岳南峰の頂上で展望を楽しみ、中央峰の頂上も踏んでから種池へと戻りました。既に営業を終えている小屋の前で昼食を食べ、柏原新道を下りました。今回は光線条件が良くなかったので良い写真は撮れませんでしたが、もう一つの目的のトレーニングになりました。下山後、大町温泉郷の薬師の湯に寄ってから、OB会が行われる白馬へと向かいました。
2011年10月16日(日)
紅葉の越後駒ヶ岳

黄葉と越後駒ヶ岳


道行山からの荒沢岳

10月8日(土)からの三連休で越後駒ヶ岳へ行きました。駒ノ小屋でテント泊してじっくり撮影する計画です。

前夜、車で横浜を発ち、小出の道の駅で車中泊。

8日、枝折峠の駐車場は車があふれていました。越後駒へは展望が良いはずの尾根コースですが、気象予報士のお姉さんが「三連休はズバリ晴れで太鼓判を押します」と宣言していた割には雲が多く、山はほとんど雲に包まれていました。小倉山まではまだ紅葉には早い感じでしたが、ここから道はぐんぐん登るようになり、標高が上がるにつれて少しずつ良い色になってきます。駒ノ小屋は改装工事中でテントのスペースが限られていましたが、何とか場所を見つけて張ることができました。6月に訪れた時と同様ガスに包まれてしまい、夕景の撮影が出来ません。日没時間帯に頂上まで登ってみましたが、残念ながらチャンスは訪れませんでした。

9日、3時起床。星はぼんやりとしています。それでも頂上まで登ると空が澄み始め、やがて満天の星空に。星を撮影するうちに明るくなり、昨日は見えなかった周りの山々が紅葉を前景に浮かび上がってきました。銀山平を見下ろすと、谷間を埋める雲が枝折峠を越えてあふれ落ちているのが見えます。心ゆくまで撮影を楽しみ、すっかり日が高くなってからテントへ戻りました。枝折峠へは、たっぷりと時間をかけて下ります。一晩で大分紅葉が進んだように感じられ、越後駒を何度も振り返り撮影しながら歩きました。

車で銀山平の白銀の湯まで行ってさっぱりしてから再び枝折峠に戻って一泊しました。翌日、渋滞前の早い時間に帰途につきました。

2011年10月11日(火)
全日本山岳写真協会 新人歓迎撮影会@栂池

霧の栂池高原


展望湿原での撮影風景
10月1日(土)から2日(日)の1泊2日で、栂池自然園で新人歓迎撮影会を実施しました。

新宿から高速バスを利用し、午後2時過ぎに現地に到着。土曜日の天候は曇りで山は見えず、紅葉もまだ始まったばかりで、撮影の方は今ひとつでした。明日へ向けての下見程度で撮影を切り上げ、宿で夕食のあとは談話室で飲みながらミーティングを行いました。
日曜朝は暗いうちに撮影に出発。玄関を出るとかなり冷え込んでおり、満天の星空が広がっていました。自然園の一番奥の展望湿原まで行き、朝の白馬連峰を撮影しました。一晩の冷え込みで紅葉が少し濃くなったように感じるのは決して気のせいではないようです。その後は、昼までかけて自然園内をあちらこちら移動しながら秋の気配の撮影を楽しみました。

今回の参加者は、最若手新人の17歳から最高齢は入会検討中の80歳まで、それに新人担当とその他会員を含め総勢11名。皆さんお疲れさまでした。
2011年9月25日(日)
富士山半周サイクリング

空を映す朝の西湖


朝霧高原にて

秋晴れの9月24日(土)、思い立って富士山麓を走ってきました。富士急線の河口湖駅からスタートし、西湖、朝霧高原、白糸の滝を経て水ヶ塚公園まで上り、最後に御殿場駅までダウンヒルを楽しむコースです。

富士吉田まで来ると初冠雪の富士山が聳えていました。河口湖駅前で自転車を組み立てて出発。
爽やかな朝の空気の中を河口湖から西湖へと走ります。富岳風穴を見学し、山梨・静岡県境まで上ると、朝霧高原へと下ってゆきます。ススキの原を前景に富士山が素晴らしい眺めです。空には沢山のパラグライダーが飛んでいました。道の駅に寄って腹ごしらえ。白糸の滝まではずっとなだらかな下りが続き、快適にとばします。白糸の滝は先日の台風15号の被害で滝壺への道が通行止めとなっており、遠くから眺められただけ。とても残念。ここからしばらく緩いアップダウンを走ってから、富士山スカイラインの水ヶ塚公園まで標高差1000メートル近い上りとなりました。ここまでで既に体力を使っているので、この上りはかなり応えました。何度も休憩し水分と食べ物を口に入れながら2時間以上かけて何とか完登。標高が上がった上にいつの間にかすっかり曇ってしまったため、汗びっしょりの体が猛烈に冷えてきます。公園でゆっくり休憩し、しっかりと着込んでから一気に御殿場までダウンヒルを楽しみました。

今日の走行距離は、自宅から駅までの往復を含めて約90キロでした。

2011年9月22日(木)
全日本山岳写真展終了

賑わう会場

13日間にわたって開催された全日本山岳写真展が9月20日で終わりました。

例年とは場所が変わったため来場者数の減少が心配されましたが、
結果的には例年通り1万人を超えるお客様に見ていただくことができ、当写真展が多くの皆様の熱烈な支持をいただいていることを改めて実感しました。
東日本大震災復興支援のためのチャリティー販売と募金には、多くの方のご協力をいただきました。
今後は各地で巡回展を開催しますので、お近くの方にはぜひご覧いただきたいと思います。

さて、来年、全日本山岳写真協会は創立65周年を迎えます。写真展はその記念行事として一層盛大なものになると思います。2011展が終わったばかりですが、すぐに次の準備のスタートです!

2011年9月7日(水)
いよいよ全日本山岳写真展が始まります

写真展会場設営の様子

いよいよ明日9月8日(木)から2011全日本山岳写真展が始まります。今年は20日(火)までの約2週間の開催となります。

今日は1日がかりで作品の飾り付けを行いました。
今年は開催場所が例年とは異なり、新宿のヒルトピアアートスクエア
にて行います。スペースが狭いため作品のサイズは全紙で統一していますが、全てを飾り付けライティングの調整が終わると、一つ一つの作品がぐっと引き立ち、壮観ともいえる眺めです。

ぜひ多くの皆さんにご覧いただきたいと思います。
また、東日本大震災の復興支援のため作品のチャリティー販売も行いますので、ご協力いただければ幸いです。

2011年8月23日(火)
霧と雨の蝙蝠岳

烏帽子岳から朝の塩見岳
今回まともに山が見えたのはこの20分間だけ



蝙蝠岳山頂と徳右衛門岳へ続く尾根


蝙蝠岳森林限界近くのシラビソの森


二軒小屋での快適なキャンプ
8月15日から19日は、以前から気になっていた南アルプスの蝙蝠岳を目指しました。
下界は記録的な猛暑だったようですが、山は天候が不安定で霧と雨の毎日でした。

15日は鳥倉登山口から三伏峠まで。途中でにわか雨に遭いました。今回の山行は、三伏峠で2泊し周辺で撮影してから塩見岳を越えて蝙蝠岳を目指す計画です。

翌16日は真っ暗なうちに起きて烏帽子岳へと向かいます。起きた時には月が煌々と照っていましたが、歩き始める頃にはすっかりガスってしまいました。それでも、烏帽子岳に登り着くのと同時にガスが切れ始め、刻々と表情を変える山稜に夢中でシャッターを押しました。ショーは20分ほどで終了し、再び真っ白な幕が下りてしまいました。前小河内岳まで行きしばらく様子を見たものの天候回復の兆しは無く、諦めて三伏峠のテントに引き返しました。昼を過ぎると時々雨が降るようになり、昼寝をしてのんびりと過ごしました。

17日は蝙蝠岳まで。天気が崩れる前に到着するために、1時半に起床。この時点では凄い月明かりで、今日こそは撮影日和と張り切って準備し、3時頃に出発。近くの三伏山まで登ったところで星の撮影・・・の筈が、空一面に雲が広がってしまい断念。結局、明るくなってからもはっきりしない空模様のままでした。塩見岳へはガスの中を喘ぎ登り、頂上でも全く展望はなく、蝙蝠尾根に入ったところでとうとう雨が降り始め、蝙蝠岳手前まで風雨の中を歩きました。とても撮影どころではありません。幸い、蝙蝠岳でテントを張る頃には一旦雨が上がりました。午後は時々空が明るくなるので、その度にテントから出てみますが、ガスが晴れることはありませんでした。夜シュラフに入った後、再び雨となりました。

18日、二軒小屋まで下る日です。やはり朝からガスに包まれ、全く展望がありません。撮影は諦めて、徳右衛門山へ続く尾根を辿ります。徐々に標高が下がり樹林帯に入ると、見事なシラビソの森となりました。あまりの美しさに足が止まり、ザックからカメラを取り出すと、なかなか前に進めなくなってしまいました。
かなり撮影しましたが、私の腕ではあの見事さはとても写真で表現しきれません。徳右衛門岳を過ぎるとどんどん標高を下げるようになります。正午に東俣の林道に着き、二軒小屋ロッジにテントを張りました。この日のテントは自分独りだけの完全貸し切り状態でした。夜になると、やはり雨ヶ降り出しました。

19日は雨の中を転付峠を越えて新倉へ下山。内河内川沿いの道はかなり荒れており、桟道のほとんどが壊れていました。中には完全に崩れ落ちている場所もあり、緊張を解く間がありませんでした。「ヘルシー美里」で温泉に入り、バスで身延へ出ましたが、身延線、東海道線が豪雨で遅れに遅れ、夜遅く帰宅。最後の最後まで雨に祟られた山行でした。

蝙蝠岳へは再度行かなければなりません。

2011年8月22日(月)
乗鞍高原でのキャンプ

爽やかな朝


釣果のイワナ3匹+買い足したニジマス3匹(笑)


緑を映す牛留池
8月11日から13日まで、家族で2泊3日のキャンプをしてきました。目的地は乗鞍高原一ノ瀬キャンプ場です。
このキャンプ場は「日本一不便なキャンプ場」と言われているそうで、何が不便かというと駐車場からテントサイトまで徒歩で20分の距離があり、全ての荷物を自力で運ばなければなりません。我が家の場合は不便大歓迎、きっと静かで快適なキャンプができるに違いないと確信して予約をしました。

11日の昼前に一ノ瀬園地の駐車場に到着し、各自がザックを背負い、重たい荷物は自宅から持参した台車に載せて遊歩道をゴロゴロと押してゆきます。道は舗装されていますが往きは緩やかに上っており部分的に結構な傾斜の所もあるため、押し手を交代しながら汗だくでキャンプ場に到着しました。芝生の広場の一等地にテントを張り、昼食を食べ、午後は一旦車に戻って明日の釣りの下見をしてから国民休暇村まで温泉に入りに行きました。夕方になると、標高わずか1500メートルとは思えないほど冷え込みました。夕食は盛大にバーベキューをやり、早い時間にシュラフに潜り込みました。

12日は早起きして、昨日目星をつけておいた沢へ。素晴らしい渓相ではありますが、道の近くで誰でも入れる場所だけあってそうは簡単に釣れません。それでも、緑あふれる涼しい谷間で流れの音を聞きながら水面を見つめているだけで、心が洗われるようです。(負け惜しみ?) 結局、1日かけて4人で3匹を何とか釣り上げ、夕食のおかずの足しにしました。いささか寂しかったので近所の商店でニジマス3匹を仕入れ、イワナvsニジマス塩焼き食べ比べとなりましたが、「ニジマスってこんなに味がしない魚だったの?」というのが感想です。

13日は高原のハイキング。キャンプを撤収し全ての荷物を車まで運んでから出発。ネイチャープラザ一ノ瀬〜善五郎の滝〜三本滝〜東大ヒュッテ口〜牛留池を周回して戻ってくるコースです。残念ながら曇り空でしたが、滝、池、森など高原の景観を楽しめたことに加えて、最近会話が少なくなってきた子供達と歩きながら色々な話が出来たことも一つの収穫でした。昼過ぎには車に戻り、白骨温泉まで足を伸ばしてゆっくり汗を流してから帰途につきました。
2011年8月21日(日)
盛夏の北岳

北岳山荘前から


夜明けの北岳(中白峰より)


北岳トラバース道のお花畑

8月7日から9日の3日間、北岳への撮影行です。
遠くの台風の影響で大気の状態が不安定で、朝は晴れても昼前にはガスに包まれ、午後は雷雨という毎日でした。


7日の朝に横浜を発ち、初日は白根御池まで。広河原から中間地点まで登った辺りで雷雨につかまり、この日はカメラをザックから出すことはありませんでした。白根御池小屋は前回来た時は雪崩で倒壊した後の改築工事中でしたが、すっかり立派な小屋に生まれ変わっていました。テントの受付をして、雨が小降りになった合間に手早くテントを張り、小屋で買ったビールを飲んでひと息つきます。天気が悪い時のテントは張るまでがちょっと憂鬱ではありますが、中に入ってしまえば天国。天気が良くても悪くても、写真が撮れても撮れなくても、このひとときが大好きです。

8日の朝は気持ちよく晴れました。ツアー登山のグループと高校生パーティーで渋滞気味の草すべりコースを、背中から太陽に炙られて汗を垂らしながら登ります。けれどもすぐにガスが湧き始めました。小太郎尾根上に出た所で一瞬甲斐駒ヶ岳が姿を見せましたが、それ以降は展望無し。北岳山頂を越えて北岳山荘まで下ってテントを張りました。午後は一時的に雷雨となりましたが、夕刻になって空が明るくなったので稜線に上がってみると、美しい虹が出ていました。北岳山荘からも大勢の人が出てきて、あちらこちらから歓声が上がります。この日は日没後もあちらこちらで稲光が光っていました。

9日も朝は晴れ。暗いうちにテントを出て、星を撮影してから中白峰へ向かいました。中白峰山頂で朝の北岳を心ゆくまで撮影し、満足してテントに引き返します。あとは下山するだけなのでテントを乾かしてからのんびり撤収し、八本歯のコルへ向かいました。北岳のトラバース道まで来ると、そこはまさに百花繚乱。全く期待していなかったので感動ものでした。すでにガスがかかり始めていましたが、霧のお花畑も風情があって良いものです。構図を変えながらかなりのシャッターを切りました。あとは大樺沢をひたすら広河原へと下りました。

2011年7月20日(水)
花の白山・ブナの荒島岳(2)

ブナ林をゆく

7月17日(日)の夕方、白山から荒島岳の麓へ移動しカドハラスキー場跡の駐車場で野宿。標高が低いため猛烈に暑く、ほとんど一睡もできませんでした。

18日(月)は接近中の台風の影響で曇り空となりました。味気ないスキー場跡を登り、樹林帯へと入ってゆくと、やがて見事なブナの森になりました。期待以上の美しさに思わず声が出てしまいます。樹林の切れ間からは昨日登った白山が望まれました。シャクナゲ平で稜線に出て、ここから荒島岳へは急な階段と鎖場をぐいぐいと登ります。生憎山頂は霧に包まれていましたが、山頂の一角が美しいお花畑となっていました。

荒島岳は遠目には冴えない山容でしたが、見事なブナ林と山頂の花を見て、改めて百名山の資格有りと感じました。満足感に満たされて山を下り、九頭竜温泉の「平成の湯」に立ち寄ってから帰途につきました。

2011年7月20日(水)
花の白山・ブナの荒島岳(1)

夕暮れの南竜キャンプ場


ニッコウキスゲと別山(観光新道にて)

7月16日(土)から18日(月)の3連休は、百名山をやっている友人と3人で白山と荒島岳へ行きました。

金曜の晩に車で出発し、福井まで夜通し走り,白山の麓、一ノ瀬の駐車場で少しだけ仮眠。16日、シャトルバスで登山口へ。最高の天気となり、大勢の登山者が列をなす中を、暑さと眠気でフラフラしながら砂防新道を南竜の幕営地まで登りました。昼頃に到着し、午後はビールを飲んでから昼寝。夕方には広いキャンプ場がテントで一杯になりました。翌日への期待を胸に、早めにシュラフに入りました。

17日、十分な睡眠で体調がリセットされ爽やかな朝を迎えました。室堂へはトンビ岩コースを登ります。登山者が少ない静かなコースで、登るにつれて背後の別山がせり上がってきます。室堂まで来ると再び大勢の登山者の中へ。ザックをデポして白山最高点の御前峰を目指します。山頂ですぐ隣の剣ヶ峰と大汝峰をはじめ360度の大展望を楽しんでから、お池めぐりコースへ。千蛇ヶ池には残雪が残り、大雪山系のトムラウシ山周辺を思い出すような景観でした。高山植物がまさに旬で、ハクサンコザクラ、チングルマなどが咲き誇っており、撮影のためなかなか進めなくなってしまいました。結局、コースタイム40分のお池めぐりを2時間かけて室堂に戻りました。下山は観光新道を下ります。砂防新道よりも静かで、ここもお花畑が素晴らしく、心ゆくまで撮影しました。後半は暑さに耐えながらひたすら別当出合へと下りました。

シャトルバスで車に戻り、白峰温泉「天望の湯」に寄ってから、次の目的地である荒島岳の麓へと向かいました。

2011年7月3日(日)
丹沢表尾根・トレーニング山行

三ノ塔に咲くシモツケソウ

先週の山行が快調だったのに気をよくして、今日も丹沢トレーニング山行。大倉尾根をどれくらいの時間で登れるかチャレンジすることにしました。

大倉でバスを降りると山は雲の中でした。湿度が高く、歩き始めるとすぐに汗がしたたり落ちてきます。それでも体は軽く、意識的にハイペースで登りますが呼吸は乱れません。2時間15分で塔ノ岳まで登ってしまいました。「登山のためのトレーニングは頻繁に山に行くこと」というのを実感しました。景色は全く見えませんが、ハルゼミの合唱を聞きながらコンビニおにぎりでエネルギーを補給。表尾根への下り口で2頭の立派な鹿が草を食べていました。すぐ横を通りましたが、慣れきっていて全く逃げません。
表尾根を歩くのは何年(何十年?)ぶりでしょうか。何となく禿げ山のような印象が残っていましたが、記憶とは違って霧に包まれた緑がいい雰囲気を醸し出していました。すれ違う登山者が多い。カラフルなウェアの山ガールも。花も多く、ヤマボウシが満開、岩場にも小さな花が沢山咲いていました。

三ノ塔からは三ノ塔尾根を下ります。針葉樹の林では下生えが全く無いためか表土の流出が著しく、木の根が大きく露出した様子が異様な光景でした。麓の方から賑やかな子供の声がすると思ったら、秦野戸川公園の水無川の水辺が水遊びで大賑わいでした。

2011年6月27日(月)
丹沢の森

臼ヶ岳付近で

昨日(26日)は、トレーニングを目的に前回に続けて丹沢へ行
ってきました。神ノ川ヒュッテを起点に袖平山、蛭ヶ岳、桧洞丸を回って神ノ川ヒュッテに戻るコースです。今月3度目の山行です。トレーニングとはいっても写真を撮りたい光景に出会う可能性があるので、5DUに標準ズームと軽量三脚は荷物に加えました。

家を出てからずっと霧雨が降っていましたが、歩き始める頃に雨は上がり、時折薄日が射すようになりました。風巻ノ頭まで急登が続きますが体は軽く、ハルゼミの声を聞きながら1時間ほどで登りきってしまいました。休憩しているとトレランの若者3人が追い着いてきました。一足先に出発し、快調に尾根をたどります。袖平山の少し手前で追い着かれましたが、登りは思ったほど早くはないのですね。でも、頂上を越えると風のように走って行ってしまいました。姫次で主脈に合流。蛭ヶ岳までは森が美しく、三脚を持って来て良かったと思いました。霧で何も見えない蛭ヶ岳で昼食だけ食べてすぐに出発。蛭ヶ岳からの下りはメインルートとは思えない細い道の急な下りで、慎重に足を運びます。臼ヶ岳は丹沢ではもっとも山深い雰囲気があり、ブナの森がなかなか素敵。崩壊激しい金山谷乗越の桟道と階段を通過し、桧洞丸へ最後の急登。長いコースにさすがに疲れが出てきたのか、意外に長く感じました。頂上のベンチで2回目の昼食。風が強く寒いので、早々に山頂を後にしました。熊笹ノ峰の分岐点で霧に包まれた巨木を撮影してから、神ノ川へと一気に下りました。

2011年6月15日(水)
霧の丹沢

霧のブナ林

丹沢のツツジは最盛期を過ぎましたが、雨の合間の6月12日に最後のツツジを見に行きました。神ノ川ヒュッテから桧洞丸へ登り、大室山まで縦走して日蔭沢新道を下る欲張り周回コースです。

桧洞丸への尾根は中腹が美しいブナ林となっており、撮影のために2時間も道草を食ってしまいました。美しいとはいっても鹿の食害で下草が無いのは丹沢の他の場所と同じで、将来が心配になってきます。
桧洞丸ではツツジは終わりに近く、写真はあまり撮らずに大室山へ向かいます。犬越路から大室山へ登る頃から濃密な霧に包まれ、山頂付近ではほとんど視界ゼロ状態。ツツジは結構新鮮な花が咲いていたようでしたが、目の前の株がボーッと見えるだけでした
日蔭沢新道は神ノ川ヒュッテまで標高差1000メートルを一気に下ります。先週の越後駒でのトレーニングが効いて、途中で休憩することなく1時間20分で下りきってしまいました。

2011年6月12日(日)
晩春の越後駒ヶ岳

小倉山からの越後駒ヶ岳


タムシバ

ゴールデンウィークの縦走では越後駒ヶ岳まで行くことが出来なかったので、改めて駒ノ湯から越後駒ヶ岳に登りました。

6月4日、小倉尾根の急登に汗を流すうちに、ブナ林の濃い緑が新緑の黄緑に変わってゆきます。ウグイスの美しい声が谷間に響いています。小倉山の直下で東側の展望が開け、残雪と新緑の向こうに荒沢岳が聳えていました。小倉山からは豊富な残雪の上を、所々で顔を出している登山道を拾いながら登ってゆきます。青空をバックに純白のタムシバが咲いていました。百草ノ池はまだ完全に雪の下。ここから雪の大斜面を登っていると、突然駒ヶ岳の向こう側から雲が湧き上がり、こちら側の斜面に流れ落ちてきました。駒ノ小屋に着く頃にはすっかりガスってしまい、期待した夕景を撮ることはできませんでした。

翌5日、
朝の撮影をすべく暗いうちに起きましたが、予想に反して濃密なガスに包まれていました。朝の撮影も諦め、すっかり明るくなってから山頂を往復し、そのまま下山しました。

越後駒ヶ岳は何度計画しても悪天で中止になったり、登っても何も見えなかったりと、本当に縁が無い山だなあと思います。不思議なもので、ふられればふられるほど何とか良い作品を撮りたいという熱い気持ちになってきます。また計画を立てなければいけません。

2011年5月15日(日)
箱根越えサイクリング

長尾峠にて


大観山より新緑と富士山

爽やかな五月晴れの一日、今年初めての輪行ツーリングに出かけました。

御殿場駅で自転車を組み立て、コンビニで食料を調達してから長尾峠を目指します。汗をかいてもすぐに乾いてしまう気候、富士山の眺めも見事で上りが全く苦になりません。傾斜もきつすぎず順調なペースで走ることができ、1時間半ほどで峠に到着。トンネルを抜けた所で芦ノ湖を眺めならひと息入れて、仙石原まで一気に下ります。

仙石原では湿生花園に立ち寄り、1時間ほどかけて初夏の花を観賞。
元箱根まではアップダウンが続きます。元箱根のコンビニで補給してから、大観山まで今日最後の上り。新緑が美しく輝いており、何度も立ち止まってカメラを構えました。大観山で富士山に別れを告げ、湯河原までは標高差1000メートルのダウンヒル。気持ちよく飛ばして35分で下ってしまいました。

今日の走行距離は60キロでした。

2011年5月6日(金)
ゴールデン・ウィークは越後の山へ(4)

兎岳からの中ノ岳
5月3日(火)3時起床、静かな朝です。ようやく晴れました。大急ぎで朝食を食べ、撮影機材を持って兎岳の山頂へ。山頂では360度山また山の大展望を独り占め。1時間半ほど撮影を楽しみ、満足してテントへ引き返しました。
テントを片付けて中ノ岳へと向かいます。大量の残雪で所々に割れ目や不安定な雪堤が出来ており、踏み抜いてしまったり、ピッケルにすがってよじ登ったりと、意外に苦労しました。時間の都合で中ノ岳の山頂をパスし、手間の池ノ段から十字峡へと下ります。この時間になって黄砂の飛来で周辺の山々が一気に霞んでしまったため、カメラをザックに仕舞い、ほどよくゆるんだ雪の上を快調なペースで下りました・・・といっても標高差1500メートルはあるので、十字峡に下り着いた時には足はヨレヨレ。ここからさらに野中のバス停まで歩き、六日町の温泉に入ってから帰途につきました。


久しぶりにどっぷりと山に浸かり、充実した撮影行となりました。
2011年5月6日(金)
ゴールデン・ウィークは越後の山へ(3)

小兎岳で風を避けて幕営(天候回復後に撮影)
5月1日(日)は朝から雨となり、停滞。
ほどなくして雨は上がりましたが、強烈な風がテントを揺さぶります。午後になって風が若干弱まり、その間に10人の大パーティーが通り過ぎてゆきました。今日は大水上山で泊まり、その後平ヶ岳まで縦走するとのことでした。天気予報では今夜寒冷前線が通過すると告げており、もう一荒れするようです。

5月2日(月)、夜中に激しい風雨が通り過ぎ、朝には気温が前日より10度低いマイナス5度まで下がりました。寒気の流入により日本海側の天候回復が遅れており、二日連続の停滞となりました。この時点で、予定していた越後駒ヶ岳までの縦走は断念し、明日中ノ岳から下山することに決めました。結局この日は終日ガスに包まれ
強風が吹き荒れました。
2011年5月6日(金)
ゴールデン・ウィークは越後の山へ(2)

丹後山西尾根からの五竜岳

4月30日(土)はどんよりとした曇り空で明けました。朝の撮影は諦めましたが、出発の準備をしているうちに山に陽が当たり始めました。たっぷりと残雪を纏った山々を眺めながらの登高は爽快そのもの。しかしそれも長くは続かず再び雲が広がり、丹後山に着く頃には風も出てきました。天候が本格的に崩れる前に安全な場所を見つけてテントを張るために、先を急ぎます。利根川水源の大水上山を越え兎岳まで登り着いた頃には風がどんどん強まってきたため、展望を楽しむ余裕がありません。行く手の小兎岳に風を避けてテントを張れそうな樹林を見つけ、そこを目指しました。着く頃には大粒の雨がバラバラとたたきつけるように落ちてきましたが、樹林の陰は目論見通り絶好のキャンプサイトでした。嵐に耐えられるように念入りに整地し、しっかりとテントを設営。

2011年5月6日(金)
ゴールデン・ウィークは越後の山へ(1)

三国川沿いに恐怖のトラバースが延々と続く
(これでも林道です)

じっくりと写真を撮りたくて、ゴールデンウィークは新潟の丹後山から中ノ岳、越後駒ヶ岳までの縦走を計画しました。今回は単独行です。

4月29日(金)に入山。十字峡から丹後山登り口の栃ノ木橋までの林道が今回の山行の核心部。林道といっても今の季節は急峻な雪の斜面と化し、雪解け水がごうごうと流れる三国川を左下に見ながら延々とトラバースが続きます。絶対に滑落しないよう足元に細心の注意を払い、右上からのブロック雪崩に対する警戒を解く間がありません。栃ノ木橋の安全地帯まで来てホッとひと息。
ここからは急な尾根をひたすら登ります。朝は晴れていたのにいつしか曇り空になっており、時折パラパラと雨粒が落ちてきます。標高が上がるにつれて霰に変わりました。
標高1400メートルまで登った所に小平地を見つけテントを張っていると天候が回復し、目の前に中ノ岳が姿を現しましました。日が暮れてからは満天の星空を撮影することができました。

2011年4月23日(土)
陽光の高松山スキーツアー

高松山を目指して


一ノ倉川を滑る

先週、山スキー仲間のTさんから「笹倉温泉から高松山に登る」と連絡がありました。「高松山?それどこ?」といった感じで地図を見ると・・・遠い!けれども、日曜は最高の天気になる予報だったので、Tさん、Mさんと3人で行ってきました。

4月16日(土)は、能生の道の駅で海の幸を仕入れ、宴会をやってから車中泊。
翌17日(日)、笹倉温泉から林道をショートカットしながら標高差300メートルほど登ると、いつしか青空が広がり、行く手には焼山、高松山、昼闇山が豪雪地帯の山らしい純白の姿を見せました。アマナ平を横断して高松山への尾根に取り付くと急な登りに汗が噴き出します。ぐんぐん標高を稼ぎ、森林限界を抜けると目の前に火打山と焼山が聳えていました。高松山の頂上直下はやや急な雪稜となり雪面が割れていたので、スキーをザックに着けてツボ足で登りました。
とても標高1725メートルの山とは思えない雄大な展望を満喫してから、一ノ倉川の谷に向かって滑り込みます。快適なザラメ雪に気持ちよくターンを繰り返すと、あっという間に標高が下がります。立ち止まって振り返れば、昼闇山の斜面に太陽光が反射して輝いていました。谷はやがて廊下状となり、所々で押し出しているデブリの横を素早く通過し、広い雪原に出たところで左手の低いコルを越えて新田山の西側斜面に抜けました。あとは雪が重くなった斜面をのんびり下り、川の対岸に笹倉温泉が見える所に出ました。最後に川に下る所が雪が割れて崖状になっており少々戸惑いながらも、思い切って滑り込み、なんとか川を渡ることができました。仕上げに温泉に入り、さっぱりしてから帰途につきました。

日帰り登山でありながらスケールの大きさ、快適なスキー、美味しい海の幸、久々のヒットでした。

2011年4月11日(月)
活動再開、蓬峠スキーツアー

シシゴヤノ頭へ向かって斜面に飛び込む

大震災以来気持ちが沈んでしまい山に行く気分ではなかったのですが、山スキー仲間のTさんに声をかけたところ、足慣らしに蓬峠へ行こうという話になり、10日(日)に日帰りで山スキーを楽しみました。

春らしい陽気の中を土樽から蓬沢沿いに登ってゆきます。やがて沢の流れが雪に埋めつくされ、夏道を離れてずっと谷通しに登り続けました。最後に右手の尾根に上がると一気に展望が開け、間もなく稜線に登り着きました。今回は蓬峠近くの1544メートル標高点までとして、昼食を食べてから下ることにしました。滑り初めは快適なザラメ雪。純白の斜面にシュプールを描きながら、勿体ないくらいどんどん標高を下げてゆきます。谷に入ると気温が上がり雪が腐ってきましたが、なんとか転ばずにターンを続けました。
滑りの内容は勿論、山の雰囲気も期待以上で、ここ暫く沈んでいた気分が少しリフレッシュされた気がします。


話は変わりますが、チャリティ販売のコーナーを作って1週間が過ぎましたが、あまりアクセスされていないようです。是非ご覧いただき、ご協力いただければ幸いです。

2011年3月13日(日)
東日本大震災
被災された皆さまには心からお見舞い申し上げます。

地震のあった11日(金)、私は近所に住む職場の仲間4人で徒歩で職場を出発し、10キロほど歩いた所で運良くバスに乗ることができました。
以前から一度は自宅まで歩いてみなければと思っていましたが、いきなり本番になってしまいました。最短ルートを記入した地図のコピーを用意してあったこと、また職場が川崎なので東京からの帰宅難民が押し寄せる前を歩けたことで、予想以上に順調に家まで帰り着きました。山歩きから比べれば体力的には全く問題ありませんでした。(一緒に歩いた仲間は結構参っていたようです。)
子供は都内の学校に通っていますが、テスト期間中だったので地震発生時には帰宅していたのが幸いでした。
自宅は停電しており、ラジオを聴きながらランタンの灯りで夕食を食べ、そのまま寝ようとしていたところ21時過ぎに電気が復旧し、風呂に入ることができました。

当日の晩から山スキーに出かける予定でしたが当然中止です。点けっぱなしのテレビで被災地の惨状を見ていると、とても三連休の山の準備に取りかかる気分にもなれません。さらに長野県栄村の地震の影響も考えると雪崩が怖いです。実際、小日向山では地震による雪崩で3名が亡くなったそうです。

全日本山岳写真協会の東北地方のメンバーのことも心配です。

災害時に携帯が通じにくい状況になっていますが、必ずといっていいほどチェーンメールでデマが流れてきます。家内の携帯にも友人から「コスモ石油の火災により・・・」という情報が入り、それをすぐに知り合いに転送しようとしていたので止めさせました。これを読まれた皆さまへのお願いです。

 ●公共機関の発表、報道から入手した情報、実際に見た事実だけを信用しましょう。

 ●災害時は自分の親戚関係や業務上の連絡以外は行わないようにしましょう。
  無事が分かっている友人へのお見舞いや単なる情報交換のための連絡は
  自粛しましょう。たとえ善意であってもチェーンメールと同様の迷惑をかけていると
  いうことを冷静に認識して欲しいと思います。

自分にできることは何か。
これを書きながらそんな事を考えています。
2011年2月27日(日)
平標山スキーツアー

平標沢の大斜面へ滑り込む
2月26日(土)と27日(日)は、RSSA(スキーアルピニズム研究会)のスキー山行にゲスト参加させてもらい、平標山を滑ってきました。

土曜の朝、登山口では雪が降っていましたが、ヤカイ沢を登っていると急速に青空が広がり始めました。稜線を隠す雲が物凄い勢いで流れています。ブナ林の尾根に取り付いて登るうちに雲は消えて風も弱まってきました。それでも山頂ではマイナス8度の強風が吹き付けていました。
下りは平標沢を滑ります。ガリガリに凍った稜線から滑り込むと、沢の中には新雪がたまっていました。雪質がコロコロ変わるのが怖くて腰が引けてしまいますが、RSSAのメンバーは皆気持ちよさそうにターンを決めています。標高が下がると重くなった雪に難渋し、付いていくのがやっと。まだまだスキーの修行が足りないと痛感しました。

温泉民宿でリフレッシュし、日曜日はまた平標山を目指します。土曜とはうって変わってポカポカ陽気。登っていると汗がしたたり落ちてきます。3時間強で山頂に到着。今日のコースは笹穴沢源頭斜面を少し滑ってから右にトラバースし、南南西斜面の林間を滑ります。ザラメに近い雪質で、昨日よりは余裕を持って楽しく滑ることができました。最後は林道を滑走して登山口に戻りました。

この2日間で山は厳冬と春が隣り合わせになっていました。これを繰り返しながら次第に春が勝ち、雪が溶けてゆくのでしょう。
2011年2月14日(月)
丹沢雪景

塔ノ岳より雪の表尾根

丹沢山塊は太平洋側にあって標高も低いため、冬になってもなかなか積雪を見ることがありません。春が近づき南岸低気圧が通る頃になると丹沢にも雪が積もるようになります。山に行くことができる週末に合わせて新雪が積もるのを何年も前からずっと狙っていましたが、雪は降ってもなかなかこちらのスケジュールに合わせてはくれませんでした。そして今回やっと念願が叶い、11日(金)から12日(土)にかけて雪が降り13日(日)に晴れるという理想的な予報に、喜び勇んで土日の2日間で塔ノ岳〜丹沢山を歩いてきました

土曜日は雪降る中を二股から小丸経由で塔ノ岳まで。雪化粧したブナ林が幻想的な雰囲気を醸し出しています。夕暮れ時に天候が回復し始め、翌朝への期待が高まります。

日曜の朝は真っ暗なうちに起き出して夜景から撮影開始。夜中の強風で霧氷がほとんど落ちてしまったのが残念でしたが、風下側の斜面にはかろうじて残り、日が昇るとご覧のような華やかな光景を演出してくれました。朝の撮影の後は丹沢山を往復して青空に生える霧氷の名残などを撮影。塔ノ岳まで戻ってくると、雪景色を求めて登ってきた日帰り登山者で頂上は大賑わいになっていました。

今夜から横浜は大雪になっています。丹沢では明日も素晴らしい光景が広がることでしょう。行きたいなぁ。

2011年2月6日(日)
春の足音

西方寺の蝋梅


大倉山梅林

今回は自転車ネタです。
久しぶりに何も予定が無い週末です。家でじっとしていると体が鈍ってしまいそうだと思っていたところ、朝日新聞横浜版に西方寺の蝋梅が紹介されていました。西方寺がある新羽町は我が家から自転車散歩に丁度良い距離なので、出かけてみることにしました。

家を出る頃にはどんよりと曇ってしまい少々肌寒さを感じましたが、ペダルをこぎ始めるとすぐに体が温まってきます。西方寺に着いた時には汗ばんでいました。自転車は楽なようで結構な運動量なのです。目的の蝋梅はちょうど見頃で、木に近づくといい香りが漂っていました。茅葺きの山門や鐘楼が立派で、こぢんまりとしていますが歴史を感じさせるお寺です。http://www.saihohji.com/index.html
このあと大倉山梅林にも行ってみました。ここの梅もちょうど見頃を迎えていました。この冬は近年希な寒さが続きましたが、春は確実に近づいているようです。
梅林を一回りしてから、走行距離を稼ぐために少し遠回りして帰途につきます。菊名池、岸根公園の前を通り、最後に小机城址公園へ。家からさほど遠くない所に城跡があるのが以前から気になっていましたが、訪れるのは初めてです。手入れの行き届いた竹林の中に遊歩道が整備されており、独特の雰囲気が漂っていました。

花巡りの時間も含めて約3時間。走行距離29キロの軽いサイクリングでした。

2011年1月25日(火)
志賀高原の樹氷

思い思いのアングルで

1月22日(土)から2泊3日で全日本山岳写真協会のメンバー7人で誘い合わせて志賀高原へ行ってきました。今回の目的は写真撮影ではなく、ゲレンデスキーです。

土曜、日曜は天候は今一つでしたが雪質は最高。私を除く全員がシニア券という年齢構成ながら年齢不相応の若さで時間を惜しんで滑りまくりました。それにしてもゲレンデは空いており、リフト待ちが無いのは有難いことですが、スキー場の経営状態が心配になってきます。

月曜日は朝から晴れ上がり、景色の良い寺小屋スキー場へ向かいました。ゲレンデスキーの筈が、皆しっかりカメラを持っているところはさすが全日本山岳写真協会です。寺小屋山頂上一帯は樹氷が出来ており、その向こうに岩菅山が聳えていました。しばしスキーを中断し、ゲレンデ脇でミニ撮影会となりました。


スキーを満喫し、写真も撮ることができ、とても充実した3日間でした。

2011年1月15日(土)
強風の仙丈岳

強風の森林限界にて

1月8日から10日の三連休は、Kさんと二人で仙丈岳を目指しました。この冬は冬型の気圧配置が続いているので仙丈岳でも雪が多いと期待していましたが、やはり南アルプスの場合、よほど強い寒気が入らない限り基本的に晴れなのですね。予想外に少ない積雪に拍子抜けしました。

初日に北沢峠の少し上まで登って幕営し、翌早朝にヘッドランプを点けて出発。森林限界まで一気に登り、雪煙が舞う朝の光景を撮影。空模様はまずまずで、甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山がバッチリ見えています。けれども、撮影後仙丈岳へ向けて登り始めましたが、よろけるほどの突風に危険を感じ、結局は小仙丈岳までも登ことができずに引き返しました。冬山はなかなか思い通りにはいかないものです。早い時間にテントに戻り、のんびりと過ごしました。

日が暮れてしばらくは星空でしたが、寝る頃になって雪が降り始め、翌朝までに5センチほど積もりました。夜が明ければ再び青空となり、美しく雪化粧した鋸岳を眺めながら、戸台へと下りました。

2011年1月1日(土)
厳冬の山へ

季節風を受ける赤岳

あけましておめでとうございます。

年末は冬型の気圧配置が続くという予報だったため、日本海側の山は避けて前回に続けて八ヶ岳の三ツ頭まで登ってきました。今回は写真仲間のTさんと二人です。

12月29日に入山し、三ツ頭の直下で幕営。

30日の朝、起きた時は星が出ていましたが、日の出の頃には上空に雲が広がってしまい、山が焼けることはありませんでした。みるみる山が煙り始めたかと思うと雪が降り始め、がっかしてテントへ引き返しました。ラジオでこれから非常に強い寒気が入るという予報を聞き、明日は写真を撮らずに下山かと気分が落ち込みます。

31日の朝は予想に反して星空です。マイナス16度まで冷え込んでいます。三ツ頭まで登ると強風が吹き荒れ、主稜線は濃密な雲に包まれていましたが、日の出直前からみるみる雲が切れ始めました。絶好のシャッターチャンスに興奮しながら何枚も何枚もシャッターを切り続けました。
満足感を胸に山を下りましたが、麓から振り返ると主稜線は再び雲に包まれていました。


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