撮影日和     

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2018年12月31日(月)
流星を見に夜叉神峠へ

月照のキャンプ


白峰三山と星空、右下の薄雲の中に流れ星


白峰三山

12月14日の深夜にふたご座流星群が極大になるとのことでしたが、14日は生憎金曜日です。15日(土)の深夜にも流星は出現するとのことだったので、土日で撮影に出かけることにしました。あまり歩かずにテントを張ることができる、街の明かりが届かない所という条件で考え、夜叉神峠に決めました。

15日(土)の昼前に家を出て、途中のスーパーで食料を買い込み、15時過ぎに登山口に着きました。登山道には全く雪がありません。トレーニングのつもりでハイペースで登ります。峠直下からうっすらと積雪を見るようになりました。とても体が軽く、テント泊の荷物でわずか50分という自分でも驚く速さで夜叉神峠に到着しました。

空には一片の雲も無く、白峰三山がシルエットになっていました。テントを張ってから夕暮れの風景を撮影し、夕食を食べてから月明かりのテントを撮影。気温はマイナス13度まで下がりました。月が沈んでから流星を撮影することにして、一旦シュラフに入り、深夜0時に目覚ましで起きました。しっかり着込んでテントを出ると、満天の星です。カメラをセットすると、いくつも流星が出現しましたが、なかなかカメラの画角に入ってくれません。午前4時まで粘りましたが、後半は薄雲が広がってしまい、満足できる流星のカットは撮れませんでした。雰囲気のある星空の写真が撮れたので、まあよしとします。再びシュラフに潜り込みました。

16日(日)は、すっかり明るくなった8時に起床。穏やかな晴天です。ゆっくり朝食を食べてから、カメラを持ってテントを出ました。白峰三山の上に面白い雲が出ており、広角レンズでの撮影を楽しみました。テントを干したりしながらゆっくり撤収し、白峰三山に別れを告げて峠を後にしました。下りもハイペースで昼前に登山口に到着。これだけ早い時間だと中央道の渋滞もなく、15時には帰宅してしまいました。

2018年11月29日(木)
写真展「山の気」始まりました




全日本山岳写真協会のメンバー9人で構成している同人「遙」の写真展「山の気」が、昨日から始まりました。

「山の気」は、2006年にも当時銀座にあった富士フォトサロンで開催され、好評を博しました。今回は一部メンバーが入れ替わり、12年ぶりに新作40点をリコーイメージングスクエア新宿で展示するものです。

初日の昨日は、閉館後に写真展会場でオープニングパーティーを開催しました。山岳写真の仲間約40人が集まり、作品を眺めながら沢山のご意見、ご感想を聞かせていただき、和やかで楽しいひとときになりました。

「山の気」は12月3日(月)16時まで開催しています。会場ではポストカードと作品の販売も行っています。ぜひ沢山の方にご覧いただきたいと思います。


リコーイメージングスクエア新宿のサイトへ

2018年11月29日(木)
新人歓迎撮影会(2)

素晴らしい晴天になりました


岳沢湿原にて

11日(土)は6時前に玄関に集合して穂高が見える撮影ポイントへ。上高地はすっぽりと朝霧に包まれていましたが、明るくなるにつれて霧は薄くなり、ぼんやりと山が姿を現し、西穂高岳の稜線が朝日に染まる頃にはすっかり晴れ上がりました。夜露に濡れた枝が朝日に輝き、足元の枯れ草にはうっすらと霜が付き、被写体に事欠きません。朝食の時間まで撮影を楽しみました。

朝食の後、全員で記念写真を撮ってから、思い思いのコースに散りました。私は岳沢湿原を経て明神へ向かいます。岩魚が泳ぐ苔むした流れや、光る笹原などを撮影し、明神では嘉門次小屋の岩魚の塩焼きを味わいました。

梓川の左岸道をバスターミナルへと戻り、インフォメーションセンターで開催されていた写真展を見学して、16時15分のバスで上高地を後にしました。

のんびり、じっくり、晩秋の上高地を満喫した2日間でした。

2018年11月28日(水)
新人歓迎撮影会(1)

田代池


河童橋より夕照の吊尾根

11月10日(土)から1泊2日で晩秋の上高地を訪ねました。全日本山岳写真協会の新人歓迎撮影会です。

土曜の朝、バスタ新宿に集合。上高地直行バスは首都高で若干の渋滞がありましたが、快適な旅を楽しみ、昼過ぎに釜トンネルを抜けて上高地に入りました。大正池で下車して現地参加メンバーと合流しました。

生憎雲が多く、山は隠れて見ることができません。紅葉もすっかり終わっていますが、雲間の光に浮かび上がる冬枯れの林や、流れに浮かぶカラマツの落ち葉など、様々な被写体探しを楽しみながら、ゆっくり河童橋まで歩きます。田代池では素晴らしい斜光が入り、ちょっと新鮮な写真になりました。

15時過ぎに今日の宿である西糸屋に到着。部屋に入って寛いでいると、外に出ていたメンバーの一人から「こんな所で何やってんの。穂高が見えるよ」と、お叱りの声が。慌ててカメラを持って飛び出すと、岳沢を埋める雲がゆっくりと動き、穂高の稜線が見え隠れしていました。夕照が消えるまで撮影を楽しみました。

今回の参加者16人が集まり、夕食を楽しんだ後は談話室で軽く写真講座をやりました。その後、希望者は小梨平まで行って星空を撮影。雲はすっかり消えて、見事な星空が広がっていました。

2018年11月8日(木)
奥森吉撮影会(3)

煌めく桃洞渓谷


桃洞滝


流れに浮かぶ

22日(月)も6時に起床。そして朝霧。安定した天気が続きます。朝食後、荷物を大広間に置かせてもらい、またまたタクシーで森吉山鳥獣センターへ。

今日は桃洞滝へ。昼までに戻ってこなければならないので、桃洞・赤水分岐まではほとんど写真を撮らずに一気に進みました。桃洞・赤水分岐から先は今回初めて。ブナ林の表情が素晴らしく、撮影のために立ち止まってばかりです。横滝も紅葉に包まれており、皆で三脚を立ててじっくりと撮影しました。桃洞滝までは道がありますが、沢靴なので積極的に沢の流れに入り、水に映る紅葉を撮影しながら歩きます。桃洞滝では大勢の先客が撮影していました。しばらく順番を待ち、譲り合いながら撮影しました。

今日も満足して引き返します。クマゲラの森は3往復もしたので、撮りたいものはほぼ撮ることができ心残りはなく、満たされた気持ちでのんびりと鳥獣センターに向かいました。タクシーで森吉山荘へ戻る途中、ヒバクラ岳登山口近くのススキの原に立ち寄り、ススキを前景にした山の景色を撮影しました。

宿の大広間で昼食を食べてから温泉でさっぱり。送迎バスまで時間があったので、一人で近くの白糸ノ滝を見に行きました。思った以上に立派な滝でしたが、完全に日陰になっており、撮影条件としては微妙でした。戻る途中で、杣温泉を見に行くというメンバーと合流し、一緒に杣温泉の前まで散歩をしてきました。

16時に送迎バスに乗り、空港へ向かいます。飛行機に乗ればあっという間に羽田に着き、夢のような3日間から一気に日常生活に引き戻されました。

2018年11月7日(水)
奥森吉撮影会(2)

森の中の水たまりの中にも森が広がっていました


傑作は撮れましたか?


赤水渓谷をゆく

翌21日(日)、6時に起きると外は霧に包まれていました。晴れる予感がします。バイキングの朝食を腹一杯食べ、タクシーで森吉山野生鳥獣センターへ向かう頃には、予想通り見事に晴れ上がりました。

今日は沢靴です。健脚組は赤水沢へ、そうでないメンバーは桃洞沢へ行くことになりました。クマゲラの森は朝の光が美しく、昨日の午後とは雰囲気が違います。夜露に濡れているためか紅葉もしっとりと美しく感じられます。桃洞・赤水分岐で休憩を入れ、メンバーが揃ったところで桃洞沢を渡って赤水沢への道へ入ります。少しのアップダウンの後、ロープを伝って赤水沢へ下りました。あとは流れの中を行きます。水量は少なく、鏡のような水面に映る紅葉が素晴らしい。沢が曲がる度に思わず歓声が上がりますが、至る所に甌穴があるため、景色に見とれているとひどい事になります。足元への集中力を保ち続けなければなりません。実際に数人が甌穴に落ち、カメラも水没してしまいました。気の毒いうほかありません。それにしても光り輝く紅葉の美しさに何度も立ち止まりカメラを構えるのでなかなか行程がはかどらず、兎滝まで行く時間は無いと判断しました。赤水・玉川分岐で正午になったので、ここでゆっくり昼食を食べ、引き返すことにしました。

帰路は光線条件が変わっているため、やはり撮影しながらののんびり歩きとなりました。昨日ロケハンした野生鳥獣センター手前の森に早めに戻り、たっぷり撮影の時間を取ることができました。森の中に期待通りの優しい光が入り、イメージ通りの黄金の森を撮影することができ、大満足でした。

宿に戻り、今日も飲み放題で美味しい夕食をいただき、昨日と同様にロビーで飲み、22時に就寝。

2018年11月6日(火)
奥森吉撮影会(1)

煌めく森


桃洞・赤水分岐にて


森吉山荘にて

今年の秋の一大イベント、2泊3日の奥森吉撮影会の報告です。

10月20日(土)、6時過ぎに家を出て羽田へ向かいます。チェックインを済ませて搭乗ゲートへ行くと、全日本のメンバーが揃っていました。今回は現地参加メンバーも含め総勢26名の大撮影会です。大館能代空港の視界が悪いとのことで、飛行機は30分遅れの9時20分に「着陸できなければ引き返す」条件付きで出発しましたが、現地に着いた時は見事に晴れ上がっていました。

送迎バスで森吉山荘へ向かいます。今年はカメムシが大量発生しているとのことで、宿の前でバスを降りると足の置き場に気をつけなければならないほどカメムシだらけでした。部屋の窓は絶対に開けるなとのこと。

大広間に荷物を置かせてもらい、さっそくタクシーで森吉山野生鳥獣センターへ向かいます。センターの駐車場に着くと、下に広がる「クマゲラの森」のブナ林の黄葉が輝いており、期待が高まります。センター前の広場で腹ごしらえをしてからクマゲラの森の中へ。期待通りの美しさに、夢中でシャッターを押します。森の撮影には光が強すぎPCでの後処理が必要ですが、進むにつれて様々に変化する森の表情に、心ゆくまで撮影を楽しみました。今日は時間が限られているため、桃洞・赤水分岐で引き返しました。鳥獣センターの近くまで戻って来ると、太陽が低くなり、なかなか良い光線状態になっていましたが、もう三脚を立てる時間はありませんでした。明日は早めに戻って来てここで撮影しようと決めました。良いロケハンになりました。

タクシーで森吉山荘へ戻ります。部屋で少し休んでから温泉に入り、豪華な夕食はお酒飲み放題。夕食の後はロビーで22時まで飲みながら談笑しました。

2018年11月5日(月)
谷川岳馬蹄形縦走(2)

武能岳からの仙ノ倉山


一ノ倉岳と茂倉岳への縦走路にかかる滝雲


巻機山も姿を現しました。左下は大源太山


西黒尾根上部の紅葉
14日(日)は4時半に起床。濃密なガスに包まれていました。朝食を食べ、明るくなってからテントを畳んで出発。

今日は雨具の上下を着込んで笹原の中の道を登ってゆきます。次第に稜線がはっきりして風が吹き付けるようになりました。緩やかなアップダウンを繰り返し、ぐっと登って大源太山への分岐を過ぎると、七ッ小屋山の頂上につきました。ガスで何も見えず、5分ほど休憩してから蓬峠へと向かいます。下り始めると不意に明るくなり、一瞬武能岳が姿を見せましたが、すぐに隠れてしまいました。天気が回復方向にあることは確かなようです。蓬峠の小屋を素通りして武能岳の登りにかかります。頂上直下まで来たところで不意に明るくなり、みるみるガスが切れ始めました。大急ぎで頂上まで登ると昨日から一緒だった男性が居ました。上空はすっかり晴れ上がり、歩いてきた縦走路と巻機山にかかる雲がみるみる消えてゆきます。行く手に目を転じれば、茂倉岳に向かう稜線を雲が越え、滝雲となって流れ落ちていました。ここで1時間近く夢中で写真撮影。滝雲はやがて小さくなり、消えていきました。

満足して、武能岳を後に茂倉岳へ向かいます。一旦下り、気持ちの良い笹の稜線を進み、茂倉岳へは今日一番の登りです。頂上手前の台地で休憩を入れました。再び雲が増え、太陽は隠れてしまいました。茂倉岳から一ノ倉岳は近く、20分ほど。一ノ倉岳頂上で大休止をとり、昼食にしました。ここからオキの耳へ続く稜線は、一ノ倉沢側だけにガスが湧き迫力満点。岩場混じりのアップダウンを進み、途中のノゾキではガスの切れ間から一ノ倉沢の大岩壁を見下ろすことができました。オキの耳まで来ると、これまでの静けさが嘘のような賑わいです。そのまま通り過ぎ、トマの耳で腰を下ろして休憩。軽装の若者や家族連れ、そしてツアーの団体で溢れていました。

気を引き締めて西黒尾根を下ります。登山者のほとんどが天神平からの往復で、西黒尾根に入ると再び静けさに包まれました。岩が非常に滑りやすく、慎重に下ってゆきます。鎖に頼らなければ下れないような鎖場も多く、長い縦走で疲れた体には少々辛い。巌剛新道の分岐を過ぎ、最後の鎖場を通過すると、ようやくブナ林の中の道となりました。厚い雲が垂れ込めて暗く、疲れもあり、写真を撮る気力は失せ、淡々と下ります。かなり足にきたところでやっと車道に下り着きました。駐車場までのロードがまた長く感じられました。

家に下山連絡を入れてから、湯テルメ谷川へ。湯船に入ると、隣から「お疲れさまです」の声が。驚いて顔を見ると、2日間抜きつ抜かれつした男性でした。話を聞けば宇都宮から来たとのこと。馬蹄形縦走実現までのいきさつがお互いほとんど同じだったので笑ってしまいました。温泉でさっぱりした後、沼田まで下道を走ってコンビニ弁当を買い、赤城SAでゆっくり食べてから家を目指しました。

久しぶりにたっぷり歩き、足で達成感を味わうことができました。
2018年11月4日(日)
谷川岳馬蹄形縦走(1)

松ノ木沢ノ頭では谷川岳が真正面に


白毛門からの笠ヶ岳と朝日岳(大烏帽子)


ガスに包まれた清水峠で

週末の天気が良さそうなので、紅葉には少し遅いと思われましたが、念願だった谷川岳馬蹄形縦走に出かけることにしました。

10月12日(金)の21時に自宅を出発。午前10時を回った頃に水上ICを出る計算でしたが、環8で工事渋滞にはまり30分のロス。谷川岳ロープウェー下の駐車場に到着したのは午前1時近くになってしまいました。車を止めて、すぐにシュラフに入りました。

13日(土)は5時半起床。駐車場のトイレが使えないため、一旦土合駅まで下ってトイレに行き、白毛門登山口の駐車場に車を止めました。車の中で朝食を食べ、やや遅い出発となりました。白毛門沢の橋を渡るとすぐに急登が始まります。しばらく登ると、樹林の間から谷川岳の岩壁が見え始めました。標高1150メートルの広場で休憩。日差しは暖かいものの、そよ風が吹くと意外に冷たい冷気に秋の気配を感じます。松ノ木沢ノ頭まで登ると谷川岳が丸見え。紅葉は、やはり今ひとつです。眺めの良い尾根を1ピッチで白毛門の山頂に到着しました。ここから見る朝日岳(大烏帽子)は、中腹に雲が影を落とし、立体感が素晴らしい。

朝日岳への縦走路はアップダウンが続きます。次第に雲が増え、カメラを構える時間が減ったため、コースタイムよりも早く朝日岳に到着しました。朝日ヶ原の草紅葉が素晴らしいのに、すっかり曇ってしまい光が無いのが残念です。あとは今日の泊まり場の清水峠へ下るのみと思いきや、意外に尾根が痩せており、滑りやすい岩場や泥があり、慎重に歩かざるを得ません。きっちりコースタイム通りで清水峠に着きました。振り返ると、歩いてきた稜線は完全にガスに包まれていました。

小さな白崩避難小屋には既に人が入っていました。その先の送電線監視所の前の草地にテントを張り、水場に行って戻ってくると、続々と登山者がやってきました。今日は一人だけのキャンプと思っていましたが、結局、テントが7~8張になりました。お隣は、今日一日抜きつ抜かれつした、自分と同年代と思われる男性でした。

2018年11月3日(土)
平標山~仙ノ倉山

松手山の紅葉


笹原の中に


平標山ノ家と平標山

体育の日の三連休は以前から心の中で温めていた谷川岳馬蹄形縦走をしたかったのですが、土日は強風との予報で中止。代わりに、風が収まる10月8日月曜日に、平標山から仙ノ倉山へ登ることにしました。山スキーでは何度も登っていますが、無雪期は初めてです。

高速代を節約するため、前日の14時に家を出て、ひたすら下道を走りました。結構時間がかかり、前橋のショッピングモールで食料の買い出しをしたのが19時過ぎ。平標山登山口の駐車場に着いたのは21時近くになってしまいました。車中で豪華な一人宴会をして22時半にシュラフに入りました。

8日は4時半に起床。星は見えず、天気の回復が遅れているようです。朝食を食べ、明るくなってから出発しました。松手山コースは初めから階段の急登です。軽快な日帰り装備なので、ぐんぐん標高を上げます。松手山で森林限界を抜けました。この辺りは紅葉がちょうどピークでしたが、どんよりと曇っており光が無いのが残念です。視界は良いものの、ここより上はガスに包まれていました。そのガスの中へと登ってゆきます。平標山の山頂も全く景色は見えません。今日一番乗りかと思ったら既に何人か到着しており、さすが人気の山です。平標山ノ家に泊まっていた人も居るようです。ひと休みしてから仙ノ倉山へ向かいます。鞍部では一面の草紅葉が綺麗でした。

仙ノ倉山頂上もガスの中でした。時折ガスが切れて薄日が差し、もしかすると晴れるかもしれないと期待させてくれます。腹ごしらえをしながらしばらく様子を見ましたが、結局天気は回復せず、諦めて平標山へ引き返しました。平標山から平標山ノ家に向かって下ってゆくと、ようやくガスが晴れてきました。山頂一帯の笹原が雄大です。そこに点在する紅葉がアクセントとなり、素晴らしい風景が広がっていました。何度も立ち止まってシャッターを押しました。

平標山ノ家の前のベンチで、景色を眺めながらコーヒータイムにしました。他の登山者も皆楽しそうです。ここからはブナ林の中を下ってゆきます。ちょうど紅葉が盛りで、ブナの黄色とナナカマドの赤のコントラストが素晴らしい。急斜面なので構図作りがなかなか思うようにいきません。下るにつれて紅葉から緑へと季節が戻り、やがて林道に出ました。山行の余韻に浸りながら駐車場へと向かいました。

2018年10月8日(月)
秋の仙丈ヶ岳と栗沢山(3)

栗沢山で出会ったテンの子供


栗沢山からの甲斐駒ヶ岳

24日(月)、2時起床。やけに明るいと思ったら、満月が煌々とテントを照らしていました。朝食を食べ、3時半に栗沢山へ向け出発。ヘッドランプの明かりで樹林帯を黙々と登ります。途中でランプが暗くなり電池を交換。樹林が薄くなると、仙丈や甲斐駒方面にも登山者の明かりが見えました。4時半を過ぎると空が白み始めました。尾根を左へ回り込んで岩頭を登ると、栗沢山に到着。頂上の手間で3羽の雷鳥と出会いました。

東の空に雲がありましたが、太陽が雲を抜けると甲斐駒と仙丈がくっきりと浮かび上がりました。時々太陽が雲に隠れるため、陰った時はシャッターを押さずに待機します。と、3メートルほど先で何かが動いたと思ったら、可愛らしいテンでした。子供のようです。カメラには運良く望遠ズームが付いていたので、静かに感度を上げて絞り優先に設定し、数枚シャッターを切ることができました。ほんの十秒ほどの出会いでしたが、最高のカットを撮影することができました。やがて雲が消え、ダケカンバの黄葉の上に聳える甲斐駒ヶ岳を心ゆくまで撮影しました。

山頂を後に、仙水峠へと下ります。正面の甲斐駒ヶ岳の勇姿に何度も立ち止まってシャッターを押しました。仙水峠からは満足感に浸りながらのんびりと下りました。

シュラフとテントをしっかり乾かしてからパッキングし、北沢峠へ。バス停に着くとちょうど臨時バスが出るところでした。ラッキー。広河原へ下るバスの車窓から見上げるアサヨ峰の紅葉が見事でした。広河原からは予定の1本前の甲府行きに乗ることが出来、甲府からは普通列車でビールを飲みながらのんびり帰りました。

2018年10月7日(日)
秋の仙丈ヶ岳と栗沢山(2)

紅葉の小仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳


馬ノ背からの小仙丈ヶ岳

23日(日)、2時に目覚ましをセットしていましたが、5分前に目が覚めました。満天の星です。意外に冷え込んでおらず、外の温度計は+5℃を指しています。しっかり朝食を食べ、ヘッドランプを点けて出発。

快調なペースで登り、森林限界を抜けた標高2710メートル地点で日の出を迎えました。今年は紅葉が早いようで、ダケカンバがいい具合に色づいています。ただ、夏の異常な暑さのためか葉は痛んでいるようです。小仙丈ヶ岳まで登ると正面に仙丈ヶ岳が現れました。ここからは紅葉のカールを見下ろし、大展望を楽しみ写真を撮りながらのんびり歩きます。仙丈ヶ岳頂上はものすごい人だかりなので、素通りして今回の目的の大仙丈ヶ岳へ向かいます。稜線の西側は風が冷たいですが、登山道が東側に入るとポカポカ陽気です。30分ほどで大仙丈ヶ岳に到着。静かで気持ちのよい山頂でした。

仙丈ヶ岳へ戻り、馬ノ背へ下ります。馬ノ背のダケカンバの黄葉が最盛期で、シャッターを押す回数が増え、馬ノ背ヒュッテに着く事にはいささか疲れてしまいました。ベンチに座って大休止をとり、腹に物を入れました。ここからは尾根をトラバースして大滝ノ頭へ戻ります。所々で流れを横切ったり、真っ赤な紅葉があったり、楽しい道です。大滝ノ頭で休憩してから、一気に天場まで下りました。

今日も流れのほとりでのんびりビールと焼酎を味わい、贅沢なひとときを過ごしました。明日も早朝に出発するため、夕食後早めにシュラフに入りました。

2018年10月6日(土)
秋の仙丈ヶ岳と栗沢山(1)

賑わう北沢峠、長衛荘の幕営地


小仙丈ヶ岳直下の紅葉が見える

秋分の日の三連休の山行報告です。

9月22日(土)、免許取りたての息子にに近くの駅まで送ってもらい、八王子5時35分発の各駅停車で甲府へ向かいます。広河原行きのバスは3台出ましたが、満員でした。広河原で小型バスに乗り換え、小雨降る中を北沢峠へ。峠に着く頃、雨が上がりました。

バスを降りて急いで長衛荘の天場へ向かいます。まだ昼過ぎだというのに既におびただしい数のテントが張られていました。小屋の前で受付をしていると、続々とテント泊の登山者がやって来ます。急いで場所を探し、北沢の流れの脇の良い場所にスペースを確保、無事テントを張ることが出来ました。

日が射してきたので、外にマットを広げ、小仙丈ヶ岳を眺めながらビール。暑くもなく寒くもなく、実に気持ち良く酔い、今度はテントに入って昼寝。すっかり休養日になってしまいました。夕方、トイレへ行く時にざっとテントを数えてみたところ、200張はあるようです。

今日はやたらと眠く、夕食を食べると18時にはシュラフに入ってしまいました。

2018年8月26日(日)
南アルプス南部撮影行(8) 最終日

日の出前の富士山


赤石岳の雲が取れません


金色に輝く

3日(月)、2時10分起床。夜中に降った激しい雨は上がり、少し星が出ていました。朝食を食べてテントを撤収し、ザックを小屋の前にデポしてカメラだけを持って千枚岳へ。

東の空は雲が切れていまいたが、赤石岳と悪沢岳は、やはり雲の中でした。富士山も頂上だけが隠れています。太陽が顔を出すと、山頂は見えないものの、雲の下の山腹を照らす光と影が美しい。上河内岳だけは山頂まで見え、あそこから歩いてきたのかと思うと感慨深いものがあります。予定通り6時に撮影を切り上げ、小屋へ戻りました。

さあ下山、と思ったところで霧雨が降ってきました。やはり今日も不安定な天気のようです。すぐに止むだろうと思い、雨具は着ずに歩き出しました。食料が減って軽くなったザックに、体も山に馴染んだためか、足が軽く、ペースは順調。バスに遅れないために撮影はしないと決め、カメラはザックの中に仕舞っていましたが、雨上がりの森が実に美しく、たまらず1回三脚を立ててしまいました。見晴台では、やはり山は隠れているものの、青空が広がってきました。小石下から急な下りの後は、毎度嫌な登り返し。鉄塔のピークで休憩をとって、最後の下りへ。大井川に新しい吊橋が出来たため、登山道も新しく付け替えられていました。立派な吊橋を渡れば、椹島まであと少しです。

椹島には予定よりも少し早く到着しました。シャワーでさっぱりして出てきたら、なんと雨が降り始めました。テントの下のベンチでビールを飲みながら昼食を食べ、送迎バスを待ちます。雷も鳴り始め、歩いている時でなくて本当に良かったと思います。13時の送迎バスでダムまで行き、静鉄ジャストラインのバスに乗り換えました。少し下の夏期臨時駐車場が一杯で路上駐車がひどく、バスが通り抜けるのが大変でした。信じられないほど狭いスペースを何度も切り返しながら通過した運転手の技術はお見事というほかありません。静岡からは奮発して新幹線を利用。たった40分で新横浜に着いてしまいました。

2018年8月25日(土)
南アルプス南部撮影行(7)

ガスの切れ間から一瞬の朝日(荒川小屋付近)


千枚岳手前のお花畑


千枚小屋の幕営地

12日(日)、2時に起きると満天の星です。大急ぎで朝食を食べ、3時に小赤石岳の肩へ向けて出発しました。大聖寺平へのトラバース道で、東の方に雷が光っていました。ダマシノ平の手前まで登ったところで急に雲が湧き出し、あっという間に荒川三山も小赤石岳も隠れてしまいました。登るのを止めてしばらく様子を見ましたが、雲はどんどん下がってきました。諦めてテントに引き返しました。

冷えた体をコーヒーで温め、どらやきを食べて一服。今回はほとんど写真を撮れていないので、明日の朝もう1回チャレンジするために、当初の三伏峠まで歩く計画を変更し、千枚岳経由で椹島へ下ることにしました。家に計画変更の電話を入れてからテントを撤収しました。

霧の中を中岳へ向かいます。登山道の脇にはそこそこ多くの花が咲いていますが、花を撮るにもガスが濃すぎます。黙々と登り、1時間半で中岳まで登ってしまいました。とうとう雨が降り始め、避難小屋の脇で雨具を着ました。ここで畑薙ダムから静岡へのバスを予約することができ、ひと安心。

雨の中を一気に悪沢岳へ。山頂で休んでいると、遠くから雷鳴が聞こえたので、急いで山頂を後にしました。勝手知ったる道をとばし、雷が一番ひどくなる頃に、千枚岳手前のお花畑まで下ることができました。ここの花が今回の山行で一番綺麗でした。雨が降り続いていましたが写真を撮らずにはいられず、ザックからコンパクトカメラを出しました。

千枚岳まで来ると雷は止み、雨も上がりました。のんびり千枚小屋まで下り、テントの受付をしました。テン場はかなりの部分が水たまりになっていましたが、何とか水がたまっていない場所に張ることが出来ました。濡れ物を干してから小屋でビールを買い、テントでクラシックを聴きながら優雅なひとときを過ごしました。空き缶を返しに小屋へ行くと、ものすごいい数の人でした。今日は超満員のようです。いつしかテントもかなりの数になっていました。

2018年8月24日(金)
南アルプス南部撮影行(6)

コバノコゴメグサ(白)とイワインチン(黄)


夕照の小赤石岳

11日(土)、2時に目覚ましで起きましたが、外は濃いガスにに包まれていました。再び寝て4時に起きましたが状態は変わらず、休息を兼ねて停滞を決めました。

たっぷり寝て6時に起床。朝食の後、家に電話を入れ、天気予報を教えてもらいました。(荒川小屋周辺の電波事情は最高です。)明日以降もあまりぱっとしない天気のようです。8時頃から急に青空が広がりました。カメラを持ってテントを出て、周辺の花を写したり、コンデジのタイムラプス撮影を試したりして遊んびまし。11時には再び雲が湧き出し、山々を隠してしまいました。昨夜は十二分に寝たはずなのに、昼食を食べたら眠たくなってしまいました。30分ほど昼寝をして、午後はラジオを聴きながら地図を隅から隅まで眺めて過ごしました。今日は登山者がぐっと増え、到着した人達で賑やかになってきました。夕方までにテントは15張になりました。一瞬だけパラパラと雨粒が落ちてきましたがすぐに止み、日没前に小赤石岳が姿を見せ、素晴らしい眺めでした。19時にシュラフに入りました。

2018年8月23日(木)
南アルプス南部撮影行(5)

百間平の登りからの塩見岳


昨日越えてきた山々(聖岳、兎岳、中盛丸山)


赤石岳へ

10日(金)、2時15分に目覚ましが鳴りましたが起きられず、3時に起床。空半分に星が出ていました。準備をしているうちに明るくなってきましたが、山は雲に隠れて見えません。

百間平へ登る途中で、山にかかった雲が激しく動き、山が見え始めました。三脚を立てて30分以上撮影。最後にはきれいに晴れ上がりました。百間平まで上がると、上空には全く雲が無く、越えてきた山々、これから向かう山々が丸見えの清々しい天気となりました。大きな聖岳の姿は惚れ惚れするほどで、何度も立ち止まって見入ってしまいました。ガラガラの斜面を赤石岳へ登ってゆきます。途中で、百間洞の小屋番が物凄いスピードで追い抜いていきました。山頂近くの稜線で低体温症になった人が居り、頂上の避難小屋まで助っ人として行くのだそうです。

赤石岳に着く頃、急にガスが湧いてきました。赤石岳避難小屋の前のベンチで昼食を食べていると、先ほどの小屋番が出てきて詳しい話を聞かせてくれました。高齢の男性が聖岳から途中で小屋に泊まることもなく歩いてきて、昨夜遅くここに着き、そのまま夜通し三伏峠まで歩くというのを、説得してなんとか泊まらせましたが、午前3時には出発し、小赤石岳の手前で動けなくなってしまったそうです。つい先ほどヘリでピックアップされたとのこと。本当にこんな無謀→自滅登山者が居ることにビックリ。

赤石岳を後にしました。すっかりガスに包まれてしまったため、カメラはザックに仕舞いました。荒川小屋まですぐと思いましたが、連日の行動の疲れが溜まっているのか、意外に長く感じられました。

荒川小屋でテントを張り、水場で洗濯をしてからビールを飲んだら一気に眠くなり、1時間以上昼寝をしてしまいました。夕方まで曇ったり日が差したりの天気で、夕立はありませんでした。今日のテントは5張だけ。ラジオがFMしか入らず、天気図がどうなっているのか、さっぱり分かりません。19時にシュラフに入りました。

2018年8月22日(水)
南アルプス南部撮影行(4)

霧の聖岳(前聖岳)山頂で


兎岳頂上直下のお花畑

9日(木)、2時半起床。満天の星です。台風一過の晴天を期待しつつ、ヘッドランプを点けて出発。薊畑の上で太陽が昇ってきました。茶臼岳から光岳にかけての山稜がくっきりと眺められます。小聖岳の上でガスの中に入りました。重荷に耐えて黙々と登ります。時折ガスが薄くなって日が差したり、一瞬青空が見えたりと期待させる天気ですが、なかなか晴れてくれません。前聖岳にザックをデポして奥聖岳をピストンしましたが、結局、ガスに包まれたままで景色を見ることは出来ませんでした。

諦めて兎岳へと向かいます。聖兎のコルへ向かって急な下りを慎重に歩きます。標高を下げると雲の下に出ましたが、赤石岳も山頂部は不気味な雲の中でした。聖兎のコルで大休止を入れ、腹ごしらえ。兎岳への登りは、覚悟はしていたがやはり重荷にはきつい登りでした。汗だくで山頂直下の避難小屋に到着。小屋の中を覗いてみると、ボロボロの外観に反して中は床が綺麗に張り直されていました。山頂直下の南側斜面に花が咲き乱れていました。

兎岳から先もずっとガスの中。小兎岳を越え、中盛丸山の登りが長くヨレヨレになってきました。中盛丸山まで来ればあとは百間洞まで下るのみ。大沢岳との鞍部で稜線を離れ、トラバース気味に下ってゆきますが、所々でお花畑がきれいでした。

百間洞山の家でテントの受付をすると、今日もテントは僕だけとのことで、好きな所に張って良いと言われました。流れに近い一等地にテントを張り、流れで頭を洗って体を拭き、さっぱりしてからビールを飲み、すぐに夕食。夕方になって一瞬聖岳が姿を見せてくれました。

2018年8月21日(火)
南アルプス南部撮影行(3)

上河内岳からの聖岳、赤石岳、悪沢岳


笠雲に覆われる富士山


深南部の山々

8日(水)、2時半起床。夜中にトイレに出た時は満天の星でしたが、今は不気味な雲が流れ、三日月が見え隠れしています。不安になる天気ですが、ダメ元で上河内岳まで行ってみることにして、急いで朝食を食べました。

ヘッドランプを点けて出発。稜線は強風です。東の空が明るくなるにつれて、聖岳にかかっていた雲が消えました。森林限界を抜けた岩頭で三脚を立てます。目の前に聖岳が大きい。こんなに晴れるとは思いませんでした。やがて日の出。朝日を受ける聖岳を存分に撮影しました。

南岳への登りは、ガレの縁を風にあおられないように慎重に進みます。南岳まで来れば、上河内岳は目の前です。所々のお花畑を通り、肩から一気に山頂へ。

悪沢岳と赤石岳の山頂は雲に隠れていましたが、聖岳はすっきりと巨大な山容を見せてくれました。茶臼から光、そして深南部の山々と、太平洋までが丸見えです。東方には富士山が不気味な笠雲に包まれ、台風の乱雲がドラマチックです。思う存分に撮影してから山頂を後にしました。

聖平への帰路、にわかに雲が湧きだし、聖岳も隠れてしまいました。なんというタイミング。花や森を撮影しながら聖平へ戻りました。今日はコース上で2人しか会いませんでした。

テントでパンの昼食を食べてから昼寝。午後は台風の影響で降ったり晴れたり不安定な天気となりました。記録を書いたり、ビールを飲んだりしてのんびり過ごしました。今日はテントが1張だけとなり、とても静かです。

2018年8月20日(月)
南アルプス南部撮影行(2)

霧の登山道


暮れゆく聖平

7日(火)は時15分に起床。雨は上がり、月が出ていました。自炊場で朝食をとるうちに明るくなってきました。パッキングを済ませ、6時15分のバスで聖岳登山口まで送ってもらいました。

登山口に着いた時には青空は無くなっていました。僕の他には、高齢の男性が一人だけでした。いきなりの急登が出会所小屋跡まで続きます。湿度が高く、サウナの中に居るようです。出会所小屋跡から聖沢吊橋までトラバース道が続きます。聖沢は昨夜の雨で増水していました。

ここから再び急登となり、1ピッチで架線小屋跡。全身汗でビッショリです。尾根上の登りが続きます。小さな乗越を過ぎると尾根の側面をトラバース気味に登るようになり、やがて水場に着きました。ここで一息入れて頭から水をかぶりました。水場の横にトリカブトが沢山咲いていました。

アップダウンを繰り返しながらトラバース道が続きます。時々、パラパラと雨粒が落ちきます。滝見台はガスに包まれていましたが、しばらく待つうちにガスが切れ、立派な滝を見ることが出来ました。道はやがて聖沢源流に下り、流れに沿って緩やかに登ってゆくと聖平に着きました。

テントの受付をすると、フルーツポンチのサービスがありました。干からびた体には最高です。テントを張り、汗まみれになった体を拭いて着替え、汚れた服を洗濯したところで雨が降ってきました。テントに入り、雨音を聞きながら飲むビールがまたうまい。夕食の時間になっても雨は降り続いていましたが、寝る頃になって上がりました

2018年8月19日(日)
南アルプス南部撮影行(1)

爽やかな椹島

なかなか行きにくい南アルプス南部ですが、今年はじっくり撮影したいと思い、約1週間かけてじっくり歩くことにしました。

8月6日(月)の朝、自宅近くの駅まで車で送ってもらい、町田で小田急線に乗り換えて小田原へ。東海道線を熱海で乗り継き、9時20分に静岡に着きました。畑薙行きのバスは乗客が10人だけでした。台風が近づいているので、キャンセルした人が多かったようです。途中、横沢と井川駅で休憩が入り、3時間半近くかかって畑薙の夏期臨時駐車場に着きました。ここで登山届を出して東海フォレストの送迎バスに乗り換えま、15時過ぎに椹島に到着しました。

登山小屋素泊まりは僕一人だけでした。荷物を解いてからカメラ片手に散歩に出ましたが、意外に暑い。風呂に入ってさっぱりした後は、外のベンチでビールを飲みながら夕食の準備。夕食後に雷雨になり、何度も停電しましたが、ロッジのテレビで19時前の天気予報を見ることができました。水曜から木曜にかけて、台風の影響で嵐になりそうです。土砂降りの中を登山小屋へ戻ります。小屋に置いてあった雑記帳を見て過ごし、20時にシュラフに入りました。

2018年8月17日(金)
三連休の北岳(3)

北岳と天の川


朝の北岳

16日(月)、2時半に起きて星空を撮影。その後少し寝てから3時50分に起床。朝の北岳は昨日よりも雲が多く、山は赤くならなりませんでした。それでも、太陽が高くなるにつれて、北岳が朝の光をうけてくっきりと浮かび上がりました。

帰りのバスの混雑が予想されるので、ほどほどで撮影を切り上げて下山にかかります。八本歯ノ頭へ登り返し、大展望を目に焼き付けてから、岩場を下ります。荷物が軽くなったので足取りも軽く、一気に二俣まで下ってしまいました。大樺沢下部は未整備通行止めなので、水平道を白根御池まで歩いてから大休止。通行止めの影響で、小屋の前はいつも以上の賑わいです。広河原まで、快調に下りました。

 広河原山荘の水場で頭から水をかぶり、全身を拭き、服も着替えました。さっぱりしたところでビールを飲みながら昼食を食べ、ほろ酔い気分でバス停に向かいました。

2018年8月16日(木)
三連休の北岳(2)

大樺沢からのバットレス


午後の北岳

7月15日(日)、夜中にトイレに出ると、北岳に天の川がかかっていました。テントの横に三脚を立てて撮影してからシュラフに戻り、3時半に起床。

朝食を食べ終わる頃、北岳が真っ赤に染まりました。白根御池の朝の光景を撮影してからテントを畳み、大樺沢二俣へ。左俣にはズタズタの雪渓が残っていましたが、左岸の登山道を歩けば問題はなありません。今日はビバークのため水を沢山持っているので、さすがにペースが上がりません。大汗を流しながら、じっくりと標高を上げてゆきます。八本歯のコルから左へひと登りで今回の最高点となる八本歯ノ頭に到着。休憩していると、ボーコン沢ノ頭から4人パーティーが登ってきました。夏に池山吊尾根を登るとはたいしたものです。ビバーク予定の場所までのんびり移動。

着く頃に雲が湧き始め、バットレスに影が落ちて迫力満点です。影の変化を追いかけて、しばらく撮影に没頭しました。夕方になって、八ヶ岳の方向から雷鳴が聞こえてきました。近づく気配は無いものの、気持ちよいものではありません。幸い、日暮れの時刻になって雷鳴は止みました。

2018年8月15日(水)
三連休の北岳(1)

白根御池の天場は超満員

海の日の三連休は北岳を撮りに行きました。

7月14日(土)、八王子始発の6時35分の普通列車に乗り込みました。連休だけあって満員です。甲府駅前のバス乗り場は炎天下の行列。バスが4台出て、昼前に広河原に到着。

広河原山荘の前で給水し、腹ごしらえをして出発。白根御池へは急な樹林の尾根を登ります。天場が一杯になる前に着くためにハイペースで登ったので、全身汗だくになってしまいましたが、結局広河原から2時間で来てしまいました。

小屋の前は人で溢れていました。急いでテントの受付をして、場所を探します。池の少し上に、他のテントから離れた静かなスペースを確保できました。テントに入ってビールを飲み、その後の昼寝が最高でした。

2018年7月22日(日)
櫛形山

ここだけ奇跡的に林床の緑が残っていまし


裸山のアヤメ


アヤメ平の柵の内と外、差は歴然

7月8日(日)に櫛形山へ行ってきました。

早朝に車で家を出て、中央道の甲府南ICを下りて櫛形山へ向かいます。今回はトレーニングを兼ねてしっかり歩きたいので、中ノ茶屋ではなく県民の森に車を止め、中尾根コースを登ります。大汗をかきながらも快調なペース。途中で1回休憩を入れて、2時間で祠頭に着きました。

苔むした小さな祠を撮影し、おにぎりを一つ食べてからさらに登ってゆきます。緑の林床に時折木漏れ日が射し、櫛形山らしい雰囲気に三脚を立てましたが、美しいのはここだけだでした。原生林コースに入ると、かつて林床を埋め尽くしていたマイヅルソウはシカの食害でほとんど消滅し、ただ黒い地面が広がるばかり。全くシャッターを押すことなく裸山へ向かいました。裸山ではお花畑が保護柵で囲まれており、思った以上にアヤメが復活していました。でも、柵の外の地面は裸で、悲しくなります。サルオガセの森をアヤメ平へと向かいます。アヤメ平は全体が保護柵で囲まれています。扉を開けて柵の中に入ると、緑が茂り、様々な花に囲まれ、なつかしい櫛形山の雰囲気にほっとします。ここでもアヤメは徐々に復活しつつありますが、柵の内側と外側の差は歴然としていました。できることなら山全体を柵で囲って欲しいと思ってしまいました。アヤメ、ヤマオダマキ、イチヤクソウなどを撮影して、アヤメ平を後にしました。

北尾根は歩きやすい道が続きます。なんと1時間で標高差1000メートルを下り、休憩無しで県民の森に戻ってしまいました。

水場で体を拭いて着替えてから、帰途につきました。高速の渋滞を避けるために勝沼で下り、いつもの裏道を走って20時には帰宅できました。

2018年6月11日(月)
地蔵ヶ岳~高嶺(2)

赤抜沢ノ頭からの鳳凰三山


高嶺からの大展望


鳳凰小屋の荷揚げヘリ

翌3日(日)は3時起床。コーヒーとパンで軽く腹ごしらえをして、撮影機材を持って地蔵ヶ岳へ向かいます。賽ノ河原下のザレの斜面で日の出。観音岳が赤く染まりました。地蔵ヶ岳の肩で三脚を立てます。残雪の仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳が素晴らしい。空気が澄み渡っており、満足のいくカットを撮影できました。

赤抜沢ノ頭へ移動します。今度は白峰三山が目の前に。見慣れた眺めですが、やはり残雪があると迫力が違います。この後どこで撮影するか思案した結果、高嶺を往復することにしました。高嶺への縦走路に踏み込むと、全く人が居なくなり、山を独り占めしている気分。ゆっくり写真を撮りながら50分ほどで高嶺に着きました。

高嶺の頂上で遮るものがない大展望を楽しみ、赤抜沢ノ頭へ引き返します。赤抜沢ノ頭に戻るまで結局誰にも会いませんでした。太陽の位置が変わり、先ほどはシルエットだった地蔵ヶ岳に光が回ってきました。地蔵ヶ岳を改めて撮影してから、稜線に別れを告げました。

テントに戻ってラーメンを作っていると、鳳凰小屋へ荷揚げするヘリがやってきました。夏山シーズンに向けての準備のようで、何回も往復していました。ラーメンを食べ、地蔵ヶ岳に雲が影を落とし刻々と変化する様子を撮影しながらテントを撤収しました。

ドンドコ沢コースを下ります。五色ノ滝はこの時間だと光が回り、輝く飛沫と新緑の組み合わせが見事でした。急な登山道をダブルストックで慎重に下ります。森の緑も、支流の小滝も、光線状態が昨日とは全く違っており、ゆっくり撮影していたら意外に時間がかかり、青木鉱泉に着いたのは15時になってしまいました。

2018年6月10日(日)
地蔵ヶ岳~高嶺(1)

新緑とヤマツツジ


緑の森


鳳凰ノ滝

梅雨入り前の好天の週末、南アルプスではお手軽な鳳凰へ行くことにしました。ドンドコ沢コースの往復です。

6月2日(土)の4時前に家を出ました。さすがにこれだけ早いと高速道路も空いていました。双葉SAで朝食を食べ、須玉で高速を下ります。青木鉱泉には7時半に着きましたが、なんと駐車場は満車。キャンプ場の中に案内され、無事、車を止めることができました。

歩き始めは山の斜面の崩落防止工事現場の中を通るのが興ざめですが、すぐに登山道に入りました。新緑の中をしばらく登ると、山腹につけられたアップダウンの少ない道になりました。新緑の森の所々に咲くヤマツツジが目に鮮やかです。沢を何本も横切りますが、緑の中を流れ落ちる小滝がなかなか良く、三脚を立てるために何度もストップしてしまい、なかなか行程がはかどりません。

南精進ノ滝から急登となりました。鳳凰ノ滝は、分岐にザックを置いてカメラだけ持って往復します。ドンドコ沢の本流まで急斜面を下ると、傾斜のある河原に出ました。上流の少し離れた所に立派な滝が落ちており、200ミリの望遠でちょうど良い感じ。いつの間にか雲が広がってしまいましたが、時々雲間から入る光に新緑と水が輝いていました。

急登が続きます。白糸ノ滝は登山道のすぐ脇から眺められました。次第に傾斜が緩くなってくると五色ノ滝に着きます。ザックをデポして滝壺まで下ります。午後になり滝が日陰になっていたのが残念です。五色ノ滝からひと登りして、傾斜が緩くなるとドンドコ沢源流の開けた河原に出ました。前方に地蔵岳を見ながら進み再び森に入ると、間もなく鳳凰小屋に着きました。

幕営の受付をしようとしたところ、もう一杯で張れないとのこと。結局、以前から目を付けていた秘密の場所にテントを張りました。夕方の地蔵岳は陰になってしまい、撮影するものも無いので、夕食の準備をしながら焼酎をちびりちびり。早めに夕食を食べて、19時半にシュラフに入りました。

2018年5月28日(月)
ツツジ満開の桧洞丸

富士山の雲がなかなかとれません


ちょっと遊んでみました


夢のような光景

今年は季節の進行が早いですが、もう丹沢のツツジが最盛期との情報に、20日(日)に慌てて行くことにしました。この日は丹沢の山開きで人出が多いと思われたので、静かな石棚山稜から桧洞丸へ登り、犬越路まで縦走する周回コースを歩くことにしました。

4時前に家を出て大井松田まで東名高速をとばし、5時15分に西丹沢の登山口に着きましたが、なんともう駐車場は満車。箒沢公園橋まで戻り、道路脇の空き地に車を止めました。

橋を渡り、キャンプ場から右に尾根を回り込み、沢の上流を目指します。梯子で堰堤を越え、やがて右岸の尾根に取り付くと板小屋沢ノ頭までぐんぐん登ってゆきます。板小屋沢ノ頭を過ぎると、石棚山までは痩せた尾根のアップダウン。冷たい北風に震え上がりました。石棚山からはブナの新緑が美しい。いつも撮影する奇形ブナがありあますが、今回も構図を工夫して新しいカットを撮影することができました。新山沢ノ頭を越えるとカツラの古木。テシロノ頭付近からトウゴクミツバツツジとシロヤシオの花が目につくようになってきました。ツツジ新道の合流点付近はツツジが咲き乱れ、新緑とと白とピンクのコントラストが見事です。ここからは登山者が多くなりました。何度も立ち止まってシャッターを切るので、なかなか前に進みません。

賑わう桧洞丸頂上を素通りし、犬越路への縦走路に入ります。山頂から少し下った所でASA会長のWさんとバッタリ。今日は青ヶ岳山荘に泊まるそうです。羨ましい。展望が開けた場所で、ツツジを前景に入れて富士山を撮影したかったのですが、富士山の頂上付近の雲がなかなか取れません。シートを広げて食事休憩をとりながら、富士山の雲が取れるのを待ち、なんとか頂上が出たカットを撮影することができました。これでとりあえずひと安心。熊笹ノ峰を過ぎてヤタ尾根コースを分けると縦走路は険しくなりました。大笄からの下りはヤセ尾根や鎖場が多く、慎重に足を運びます。

犬越路のベンチで最後の休憩を入れ、陽木沢コースを下ります。最初は急ですが、沢の流れが出てくるとゆるやかになり、整備された道をとばして1時間かからずに出合の車道に飛び出しました。山の余韻を味わいながら40分ほどの車道を歩いて車に戻りました。

2018年5月15日(火)
農鳥岳・山頂テント泊(3)

朝日に色づく間ノ岳と北岳


清々しい朝


左は荒川三山と赤石岳、右は塩見岳

4月30日(月)、4時起床。今日も良い天気です。コーヒーを飲んでからテントを出て撮影開始。日の出前の墨絵のような富士山が素晴らしい。西に目を向けると、恵那山の上に残月。日の出とともに、北岳と間ノ岳、そして塩見岳がほんのりピンクに色づきました。太陽が高くなるにつれて山々にコントラストがつき、広い山頂を動き回って前景を工夫しながら写真を撮りまくりました。撮影に満足したところでテントに戻って朝食タイム。空腹が落ち着いたところでテントを撤収し、山頂を後にしました。

下りは早い。撮影しながらでも40分ほどで大門沢下降点。稜線直下の小平地で休憩してから、積雪期ルートを下ります。ハイマツの藪のところで、下から登ってきた二人連れが迷っているのが見えたので、「こっちですよ」と声をかけました。藪を突破して雪の上に出たところでアイゼンをつけます。雪が腐り始め、踏み抜きに用心しながら慎重に足を運びます。樹林帯の腐った雪は非常に不安定で厄介です。2回ほど足元が崩れて滑落してしまいました。スピードはあまり出ないものの自然には止まらず、アイゼンを蹴り込んで停止しましたが、肘を擦りむいてしまいました。次第に雪が減り、アイゼンを外したところでほっと一息。デブリを越えて、大門沢小屋へ続く夏道をゆっくり下ってゆきます。大門沢小屋下の河原で大休止。泥だらけのアイゼンとスパッツを洗い、岩の上で乾かしている間に腹ごしらえ。大体乾いたところで出発。いつしか空に雲が広がっていました。流れを渡渉すれば難所はおしまい。鮮やかな新緑の中を下ってゆきます。何人かの釣り人と出会い、釣果を聞いてみましたが、雪代が入っておりあまり釣れていないとのことだでした。小古森沢を渡ったところで最後の休憩。ここから15分ほどで登山道は終わり、工事現場を通って林道に出ました。

車に戻ると荷物を片付け、温泉施設のヘルシー美里へ向かいました。

2018年5月14日(月)
農鳥岳・山頂テント泊(2)

尾根取付点付近


大門沢下降点にて


農鳥岳山頂


暮色の中央アルプス

29日(日)は4時起床。星空です。いつの間にか隣にテントが張られていました。ラーメンの朝食を食べているうちに明るくなってきました。今日、上を目指すのは、自分を含め単独行3人のようです。

すっかり明るくなってから出発します。たっぷり寝たので足が軽く感じられます。森の中を30分ほど登るといきなり大量の残雪が現れました。左の沢からのの雪崩が森の中まで流れ込んだようです。ここでスパッツを着けて雪の上に上がり、デブリで埋まった沢を横切ると、また夏道が現れました。標高2050メートル付近で大規模なデブリを横切り、稜線に向かっての本格的な急登にとりかかります。少し登ると登山道に雪が現れ、標高を上げると完全に雪に覆われるようになりました。しばらくはアイゼン無しで頑張りましたが、所々凍っていたり、逆に日向ではグサグサに腐っていたりで、体力の消耗を避けるために途中でアイゼンを装着しました。標高2570メートルで夏道は左に逸れてゆきますが、今回は積雪期ルートをとり尾根を直上します。森林限界を抜け雪の急斜面を時々踏み抜きながら登ってゆくと、ハイマツの藪に行く手をふさがれました。藪を避けて左に回り込みますが、急な沢に入りそうになったので、意を決して急な草付きをよじ登ってから藪に突入しました。ハイマツの下向きの枝に逆らって5分ほど格闘すると、尾根上の明瞭な踏み跡になりあした。結局、これが正しいルートだったようです。息を切らせて登ることしばしで稜線直下の小平地に出ました。ここで再び夏道が合流し、トラバース気味に登って稜線に飛び出しました。いやはや、きつかった。ここで大休止。富士山を眺めながら昼食を食べていると、昨日小屋の前で出会った人が登ってきました。この人は白峰南嶺を縦走する予定だったが、あまりの厳しさに縦走を諦めて往復に切り替えましたとのこと。

最後の一頑張り、農鳥岳を目指します。稜線の登山道に雪は無く、一旦アイゼンを外して広大な稜線を登って行きます。背後に塩見岳、荒川三山など南アルプス南部の山がせり上がってきました。再び雪田となったところでアイゼンを着けます。稜線の脇の残雪は所々にクラックが入っており、夏道が出ている所では雪から離れ、岩にアイゼンをガリガリ言わせながら歩きます。大門沢下降点から1時間強かかって農鳥岳山頂に到着しました。

風が弱く穏やかな天気です。風が当たらない東側にテントを張ることにして、スコップで雪の斜面を切り、大造成工事を行いました。疲れと酸素不足で息が切れ、頭もクラクラし、何度も体を休めながら1時間くらいかかって立派な天場が完成しました。テントに入って水を作り、大量にお茶を飲みながらおやつを食べ、1時間ほど昼寝をしました。今日も早めに夕食を食べてから、夕景の撮影に出ました。結局今日は自分以外誰もここまで登ってきませんでした。雄大な眺望を独り占めし、日没後も月光の富士山や街の夜景を撮影し、20時前にシュラフに入りました。

2018年5月13日(日)
農鳥岳・山頂テント泊(1)

道の駅なるさわからの富士山


登山口周辺の新緑と桜


大門沢小屋テント場からの富士山

ゴールデンウィークは天気の良い前半の三連休に農鳥岳を目指しました。

4月28日(土)、高速代の節約とGW初日の渋滞を避けるため、道志から富士五湖を通り、本栖湖から早川に入るコースを選択しました。途中、道の駅なるさわでは富士山がとても美しく望まれました。本栖湖でも新緑と湖面と富士山が美しく、何度か車を止めて撮影しました。奈良田へ向かう早川沿いの道は、リニア工事車両のための道路補強工事が至る所で行われていました。奈良田の集落を抜け、奈良田台地発電所前でゲート番の人にどこに車を止められるかを聞いたところ、奈良田の駐車場はリニアの資材置き場になっているので、農鳥岳登山口への林道を少し入ったゲート前に止めて良いとのこと。ラッキー。ゲートまで入ると既に車で一杯でしたが、ぎりぎり何とか隙間に押し込むことができました。

軽くストレッチをしてから歩き出します。林道から見上げる斜面は鮮やかな新緑の中に点々と桜が咲いており、初夏の陽光が降り注いでいます。巨大堰堤で林道は終わりますが、堰堤を越えてもしばらくは工事中の河原を進みます。どうやらさらに奥にも堰堤を作るようです。登山道に入るとほっとします。取水施設の横を通り、揺れる吊橋を渡りると間もなく小古森沢。橋は無く、飛び石伝いに渡ります。広河内の沢音を聞きながら森の中を緩やかに登り、大古森沢を渡ると、八丁坂のつづら折りの急登。沢音が次第に遠くなり、八丁坂を抜けると広い森の中をダラダラと標高を上げてゆきます。カツラの古木の所で小休止。芽吹いたばかりの丸い葉が可愛い。しばらく進むと広河内の沢音が次第に大きくなり、やがて沢沿いの道とになりました。丸木橋で左岸に渡り、大岩を超えたり、桟道を渡ったりして沢沿いに遡り、大門沢小屋の少し下で再び右岸へ渡る地点に出ました。ところが、丸木橋が流されて岸から離れてしまっています。上流にも下流にも飛び石で渡れるような所はなく、靴を脱いで渡渉することに。幸い、見た目よりは浅く、簡単に渡ることができました。けれども、雪解け水は一瞬で痺れるほどの冷たさでした。

大門沢小屋の前に、単独の若者が休んでいました。明日は僕と同じコースを登るとのこと。誰も居ない幕営地にテントを張り、お湯を沸かしてたっぷり水分をとり、午後のひとときをのんびりと過ごしました。17時に早めの夕食を食べ、正面に見える富士山の夕暮れを撮影し、暗くなるのに合わせてシュラフに入りました。

2018年5月8日(火)
三ツ頭に登り直し(2)

黎明の甲府盆地と富士山


北アルプスの峰がずらり。霧ヶ峰で野焼き?


素敵な幕営でした

翌22日(日)は3時に起床。星が出ています。コーヒーを飲んでから撮影に出ます。星の撮影を始めましたが、すぐに東の空が白み始めました。甲府の夜景の向こうに、蒼く富士山が浮かび上がっています。目の前の南アルプスも次第にはっきりと姿を現しました。朝日に染まる八ヶ岳を撮影するためにベストポジションに三脚を立てて待機しましたが、太陽が顔を出しても山は期待ほどには染まりませんでした。それでも、荘厳な夜明けのひとときを満喫しました。

テントに戻って朝食を食べてから、サブザックだけを持ち、ピッケルとアイゼンで権現岳を往復します。権現岳直下の雪壁は予想通りほぼ垂直で少々厳しく感じられましたが、ピッケルで上部を崩して傾斜を少し緩くしてから慎重に突破。頂上の岩峰に立ち寄ってから、権現小屋の上の広場で大展望を楽しみました。霧ヶ峰で野焼きをやっているようで、大量の煙が立ち昇っていました。

雪壁の雪が緩むと厄介なので、早々に山頂を後にします。雪壁は1歩1歩慎重に下り、あっという間にテントに帰り着きました。

今回の目的を一通り達成したので満足してテントを撤収し、山を下ります。前三ツ頭の下はアイゼンを着けずに登ってきましたが、下りは慎重を期してアイゼンを着けました。これでツルツルの氷も安心ですが、アイゼンは泥だらけ。完全に氷が無くなるまで辛抱し、急斜面が終わったところでアイゼンを外しました。ここから先は、余韻に浸りながらのんびりと歩き、季節外れの暑さの中を大汗をかきながら車に戻りました。

2018年5月7日(月)
三ツ頭に登り直し(1)

もやの上に連なる南アルプス


夕照の赤岳

昨年の12月に悪天で何も見えなかった三ツ頭へ、春になって登り直しました。

晴天の4月21日(土)早朝4時前に家を出ました。双葉SAで朝食休憩をとり、長坂ICを出て、ふと思い立って清春芸術村に立ち寄りました。ソメイヨシノは終わっていましたが、八重桜と甲斐駒ヶ岳の組み合わせを見ることができました。登山口の天女山入口では駐車スペースには既に3台が止まっていましたが、隙間に何とか入れることができました。

気温が高く、初めからTシャツ1枚になって歩き出します。天女山まで登ると権現岳が見えますが、とても雪が少ないようです。今日は三ツ頭まで登るだけなので、息が上がらないゆっくりペースで登ってゆきます。所々の開けた場所から、南アルプスと富士山がもやの上に顔を出し、実に美しい。今日は天気が崩れる心配が全く無く、時間はたっぷりあるので、気分はとても軽やかです。前三ツ頭の急登で、足元に凍った雪が出てきました。足の置き場に神経を使うため少々疲れてきましたが、積極的に水分を補給しながら頑張ります。前三ツ頭から先はほぼ雪上を歩くようになりました。

三ツ頭頂上には登山者が3人。八ヶ岳の眺めが素晴らしい。さっそく山頂北側の残雪を整地してテントを張りました。撮影にはまだ日が高すぎるので、のんびり焼酎を飲みほろ酔い気分で午後を過ごしました。早めの夕食を食べ終えた頃、日が傾いてきたのでカメラを持ってテントを出ました。夕景から、日没後の夜景を撮影し、20時半にシュラフに入りました。

2018年4月7日(土)
乙妻山敗退~佐渡山、黒姫山 山スキー(2)

目覚めると妙高山が染まっていた


黒姫山山頂から望む高妻山が大きい


ザラメ雪の快適な滑降

3月25日(日)、目を覚ますとちょうど黒姫山と妙高山が朝日に染まっていました。今日は大橋から黒姫山へ登ります。今日の大橋の駐車スペースは一杯でした。先日イイ沢で一緒だった水沢さんがたまたま今回も来ており、今日は一緒に黒姫山へ行くことになりました。

昨日の林道終点から、黒姫山の登山道に沿って登ります。ルートは途中で平坦なブナ林を横切り、急な尾根となりました。昨日よりも風が強く、登るにつれて寒くなり、途中でジャケットを着ました。外輪山の一角の1893メートル標高点まで登ると、高妻山が大きく望まれました。上下にうねって歩きにくい外輪山の縁を1998メートル標高点まで登った後少し下り、最後に70メートルほど登ると頂上でした。

登ったルートは比較的なだらかでしたが、頂上の東側は急斜面で切れ落ちており、かなりの高度感です。何組かのスキーとボードのグループが居り、ボーダー達が中央火口丘の御巣鷹山へ向かいましたが、楽しめる雪質ではなさそうなので我々はパス。腹ごしらえをしてから、登ったルートを滑ることにしました。

頂上直下の斜面を一瞬で滑り、つぼ足で1998へ登り返します。再びスキーをつけて、尾根伝いに少し滑ってから、南面の疎林の斜面に滑り込みました。快適なザラメ雪になっていましたが、木の陰になっている所が部分的に凍っており、時々ずっこけそうになります。写真を撮りながら楽しく滑り、適当な所で右にトラバースして登ったルートに戻りました。木に衝突しないように気をつけて滑り、あっという間に林道に出てしまいました。昨日よりも気温が上がり雪はベタベタです。林道ではスキーが昨日のようには滑ってくれず、ストックで漕いだりスケーティングしたりで汗だくになってしまいました。車に戻るとゆっくりスキーを片付け、汗だくの服を着替えて帰途につきました。

2018年4月6日(金)
乙妻山敗退~佐渡山、黒姫山 山スキー(1)

霧氷の林道をゆく


妙高山を背に


高妻山枝尾根からの黒姫山、左に佐渡山


黒姫山からの焼山(左)と火打山(右)

3月23日(金)の夕方、小雨の降る道の駅しなのでTさんと合流。軽く車中宴会をして、翌日に備えて早めに寝ました。

24日(土)、朝仁なって雨は止み、晴れ間が広がってきていました。冷え込みで車のドアが凍って開かず、ちょっと慌てました。今日は予定通り乙妻山へ行くことにします。

朝食を食べてから、登山口の大橋まで移動。我々の他に車は1台だけです。朝霧が周りの木々に付き、霧氷になっています。まず佐渡山のコルを目指します。林道からコルに上がる沢に入って登ってゆきますが、本来の沢の一つ手前の沢でした。傾斜がきつくなってきたので一旦右の尾根へ逃げ、傾斜が緩い場所を選んで左へトラバースすると、ドンピシャでブナに囲まれたコルに出ました。シールをはがし、反対側の水沢川へ下ってゆきます。緩やかな雪面を滑り降りると、すぐに流れが出てきました。スノーブリッジを渡り返しながら下ってゆきますが、乙妻山の登り口の少し手間で流れに行く手を阻まれ、スノーブリッジもかかっていませんでした。流れが浅いので渡渉することも考えましたが、今日靴を濡らしてしまうと明日スキーができなくなるので、今回は無理せずに引き返すことにしました。

このまま帰ってしまっては面白くないので、高妻山へ向かうことにします。水沢川を少し登り返し、1826メートル標高点を経由する尾根に取り付きました。シールを効かせて気持ちよく標高を上げてゆくと、背後に火打山、妙高山と黒姫山がせり上がってきました。1826メートル標高点から痩せた尾根を慎重に下って一段上がると、尾根は一気に傾斜を増し、スキーだけで登るのは困難と判断し、今回はここまでとしました。しばらく展望を楽しんだ後シールを外し、登ってきた尾根を忠実に下ります。雪質は今ひとつでしたが、今回も楽しみながら滑ることができ、あっという間に水沢川まで下ってしまいました。

まだ消化不良気味で時間もあるので、Tさんの提案で佐渡山まで行くことにしました。スノーブリッジを渡り、そのまま佐渡山へ向かって樹林の中を直登します。適度な傾斜の登りやすい斜面を小1時間で尾根上に出ました。雪庇の出た広い尾根を左へ10分ほど登ると佐渡山の頂上でした。

いつの間にか雲が広がってしまいましたが眺めはよく、目の前に黒姫山、左に目を転じれば妙高山、火打山、焼山の頸城三山がずらりと並んでいます。ひとしきり写真を撮って、山頂を後にしました。南の沢に滑り込み、重たいザラメ雪にターンを刻み、左岸をトラバース気味に下ってゆきます。一旦狭くなった沢が再び広がると、麓の林道に飛び出しました。あとはスキーに乗って自動的に登山口に戻りました。

カーナビで温泉を検索し、黒姫温泉へ向かいます。玄関前に「本日終了」の札が立っていましたが、Tさんが交渉して入らせてもらいました。続けて、この周辺で唯一の食料品店「第一スーパー」で夕食を買い、今日も道の駅しなので車中宴会。

2018年4月5日(木)
守門岳 山スキー(2)

大岳直下の蟻の行列


越後三山方面の眺め


快感!

翌18日(日)は大岳に登ることにします。登山口(二分口)は車が大混雑するため、5時半に出発。途中のコンビニで買ったコーヒーをすすりながら走り、6時過ぎに登山口に着きましたが、既に300メートルほどの駐車の列が出来ていました。車の場所を確保したところで、朝食を食べながら準備をしました。

登山ルートは昨日とは違って大賑わい。スキーヤーに加えて登山者も多く、なんとなく気が急いてしまいます。林道から尾根に取り付き、再び林道をトラバースして沢に入り、緩やかに上ってゆくと越後三山の眺めが良い長峰に到着。ここから尾根上のなだらかなピークを越えて下った鞍部に保久礼小屋がありました。小さなコンクリート造りの小屋の屋根の上に、オブジェのようにこんもりと雪が載っていました。小屋の前で大勢のスキーヤーと登山者が休憩中。ここから大岳まで、急な尾根を一直線にぐいぐい登ってゆきます。効率よく標高を稼ぎ、森林限界を抜けると、登山者の列が蟻の行列のように頂上まで続いていました。

頂上は強風が吹いていました。本峰へ続く雪庇の稜線を撮影してから、誰かが残した雪のブロックの陰で風を避けて休憩しました。

下りは、誰も居ない西南西の尾根を滑ります。今日もザラメ雪にターンが決まります。途中から右の沢に入り、標高1120メートルまで滑ったところから、登ってきた尾根上までシールを着けて登り返しました。1200メートル標高点付近でシールを外し、今度は反対側の沢に滑り込み、保久礼小屋まで滑降を楽しみました。スキーを担いで少し登り返し、再びスキーを着けて長峰から林道に沿って尾根上を滑り、林道をショートカットして西川に滑り込みました。田圃の中をスケーティングで進み、橋を渡って今日の行動は終了。大満足の2日間でした。

2018年4月4日(水)
守門岳 山スキー(1)

稜線からの黒姫


守門岳本峰(中央奥)へ続く雪庇の稜線


浅草岳を眺めながら滑る

3月17日(土)~18日(日)の週末、守門岳を滑ってきました。今回のメンバーはTさん、Yさん、私の3人です。

17日の7時に登山口に集合。今日は黒姫を目指します。稜線は雲の中で見えませんが、昼頃には天気が回復する予報です。破間川を渡る橋の上にうずたかく雪が積もっており、しばらく逡巡しましたが、しっかりトレースがついている事が分かり、行くことにします。橋を渡ってからシールをつけ、しばらく林道を歩いてから、適当な所で下黒姫沢に下りました。沢の中を登るうちに、時々雲が切れて日が射すようになってきました。標高650メートル付近から左岸の斜面を登って尾根の上に出ます。一部、痩せた尾根でスキーを外してクラックを越す部分がありましたが、やがて尾根は広くなり、ブナ林の中を登るようになりました。稜線直下は広大な雪原に散在する樹林に樹氷が着き、広がり始めた青空に映えていました。最後の急斜面をジグを切って登り、稜線に飛び出しました。

守門岳本峰へ続く雪稜が美しい。振り返れば黒姫に雲が作り出す光と影が流れています。撮影している間にどんどん青空が広がり、刻々と変化する風景になかなか撮影をやめられませんでした。

シールとクトーを付けたまま1328標高点を越え、黒姫との最低鞍部へ移動。Yさんがここから北斜面を滑ってみることになりました。堅いアイスバーンをガリガリいわせながら谷底まで滑って行きましたが、新雪は溜まっておらず、最後までアイスバーンだったようです。結局、滑降を諦めて登り返してきました。お疲れさま。

ここから南面を滑ることにします。こちら側は雪がほどよく緩み、気持ちの良いザラメ雪。標高差200メートルほど滑ってから、登ってきた尾根へトラバースしました。ブナ林を滑り、広大な下黒姫沢をとばせば、あっという間に林道への登り返し点に到着。なかなか楽しい滑降でした。一旦スキーを背負って林道に上がります。最後は林道をのんびり滑って車に戻りました。

ここでYさんと分かれて、小出の近くの神湯温泉へ。さっぱりしてから道の駅ゆのたにへ移動。目の前に新しくできたスーパーで買い出しをして、いつもの車中宴会。

2018年4月3日(火)
仙ノ倉山・平標山 山スキー(2)

平標山の家へ快適な滑降


平標山を振り返る

3月4日(日)、今日はのんびり平標山を滑ることにしました。駐車場所確保のため、早めに火打峠へ向かいます。途中のコンビニで朝食を買って、火打峠で車を止めてから朝食を食べながら出発の準備。

昨日と同じコースを登ります。昨日苦労したブナ林のアイスバーンは、潔くスキーを背負って靴にアイゼンを装着しました。今日も良い天気ですが、昨日よりも大気が霞んでいます。平標山頂上は大勢のスキーヤーで賑わっていました。

昨日の疲れが残っており、今回は登り返す元気がなかったので、平標山からは、笹穴沢源頭を滑り、トラバースしてから平標山の家に滑り込むコースをとることにしました。広大な源頭斜面はほどよく雪が緩みザラメになっていました。写真を撮りあいながら快適な滑りを楽しみ、振り返ればきれいなシュプールに満足。平標山の家の横のコブで雄大な眺めを楽しんでから、ブナ林の中を滑ります。次第に雪が重くなり、最後は林道をのんびりスキーを滑らせました。

2018年4月2日(月)
仙ノ倉山・平標山 山スキー(1)

ヤカイ沢を登る


稜線を仙ノ倉山へ


イイ沢を滑る

3月3日(土)、いつものように6時半に火打峠でYさん、Tさんと合流。素晴らしい青空が広がっています。たまたまRSSAのMさんも来ており、一緒に行動することになりました。

快調なペースでヤカイ沢を登ります。しばらく降雪がなかったため雪面はガリガリのアイスバーン状態で、右側の尾根に取り付く手前からクトーを装着しました。ブナ林の中をジグザグに登ってゆきますが、スキーが全く沈まない堅い雪面に、クトーを着けていても苦労し、汗だくになってしまいました。稜線に出ると傾斜が落ちると、展望を楽しむ余裕が出てききます。平標山直下の広大な雪原を仙ノ倉山とのコルまでトラバースし、エビノシッポに覆われた稜線を仙ノ倉山へと向かいます。

仙ノ倉山頂上で、今日のコンディションでどこを滑るか思案しましたが、とりあえずイイ沢の下り口まで移動して判断することにしました。頂上直下、毛渡沢源頭の急斜面は雪の状態が分からず足がすくみますが、新しい板はコントロールしやすく、アイスバーンと新雪が交互に現れる条件ながら問題なく下ることができました。当初の目的だったダイコンオロシ沢は今日は厳しいと判断し、イイ沢を滑ることにします。最初にYさんが滑り込む様子を見て、続けて滑り込みました。上部はアイスバーンでしたが、谷底まで下りれば、そこそこパウダーが溜まっていました。前の板だったら苦労したであろう重たいパウダーでしたが、今回は問題なくよく回り、心から楽しむことができました。

仙ノ倉谷との出合に出たところで、シュプールを振り返りながら休憩。Yさんから「道具が変わったら滑りが良くなったね」と誉められました。平標沢まで滑るとあとは傾斜がなくなり、毛渡橋までだらだらと板を滑らせました。

タクシーで火打峠へ戻り、Yさん、Mさんとはここでお別れ。街道の湯に寄ってさっぱりしてから、越後湯沢のスーパーで買い物をして、南魚沼の道の駅で車中宴会。

2018年4月1日(日)
会津駒ヶ岳~大戸沢岳 山スキー

尾瀬の山々を望む


会津駒頂上からの燧ヶ岳と至仏山


大戸沢岳へ向かう


純白の中門岳
山スキーの仲間から、2月10日に桧枝岐の民宿に部屋を確保したのでご一緒しましょうと声がかかりました。

2月9日(金)の晩に自宅を出て、途中で車中泊し、10日(土)の朝、会津駒ヶ岳の登山口でTさんと合流、のはずがTさんの車がだけがありTさんは先に出発したようです。30分ほどかかって準備し、鷹觜さんの後を追います。新調したスキーと靴が軽いためか、快調なペースで標高を上げてゆきます。尾根上のヘリポートの広場で休憩していると、Tさんから「今どこ?」と電話が入りました。Tさんは、ここからもう1ピッチ上の夏の水場付近に居るとのこと。早々に腰を上げて気持ちの良いブナ林の中をぐんぐん登ってゆきます。森林限界を抜け、駒の小屋の直下でTさんに追いつきました。素晴らしい景色が広がり、何度も立ち止まって二人でシャッターを押しました。雪に埋もれた駒の小屋を過ぎれば、ひと登りで会津駒ヶ岳頂上に到着。

頂上北側の樹林は、意外にしっかりと樹氷になっていました。中門岳へ続くたおやかな稜線や、どこまでも続く越後の山々を撮影し、腹ごしらえをしてから、平坦な山稜を大戸沢岳へ向かいます。小1時間で大戸沢岳に到着。ここで、スノーシェッドから登ったYさんとHさんのシュプールを発見。

Tさんが電話で下山後の足を手配しました。Iさんパーティーの下山とタイミングが合いそうなので、乗せてもらうことが決まりました。曇ってしまい目標物がない沢の中の広い斜面では平衡感覚が無くなると判断し、樹林がある北東の尾根を滑ることにしました。シールを外して準備を整え、スタート。山頂直下の無木立の斜面は最高のパウダー。新しい板が気持ちよく曲がり、昨シーズンまでの苦労は何だったのだろうと思うほどの道具の進化です。ブナ林に入っても思いのままに板をコントロールでき、楽しいことこのうえなし。1度も転倒することなく、下大戸沢に滑り込みまし。広大な下大戸沢の安全地帯で一息入れてから、なだらかな斜面を一気にスノーシェッドまで下りました。

Iさんパーティの車の所で待つことしばし、Iさん、Aさん、Oさんの3人が下ってきました。酒屋でビールを買ってから、今日の宿のへ。7人のメンバーが集合しました。宿の隣の燧ノ湯でさっぱりした後のビールは最高。豪華な夕食をいただきながら、それぞれの今日の成果を語り合いました。

11日(日)、朝には青空も覗いていましたが、雪の予報なので山へは入らずに帰ることにしました。車で走り出す頃には雪が本降りとなり、高速代節約のため下道を走り、夕方帰宅しました。
2018年3月8日(木)
桧洞丸ラッセル登山

雪化粧した大室山


ここも鹿柵だらけになりました


静かな桧洞丸頂上


富士山が姿を現しました

しばらくぶりの更新です。

雪が降った後の週末は丹沢へ!ということで、2月3日(土)に桧洞丸へ行きました。

5時半に自宅を出て、コンビニでホットコーヒーと行動食を買ってから、登山口の日陰沢橋へ向かいます。多摩ニュータウンまで来ると前日の雪がかなり残っていました。国道413号線はツルツルに凍結しており、慎重に車を走らせました。日陰沢橋への林道は途中まで除雪されていましたが、最後は20センチ近い積雪の中をタイヤを空転させながら何とか日陰沢橋まで入ることができました。今日一番乗りです。

登山の準備をしていると、エンジン音が聞こえてきました。見てみると、こちらと同じフォレスターでした。このコンディションでは、他の車は上がってこれないのかもしれまぜん。スノーシューをザックに着けてツボ足で林道を歩き出しました。雪化粧した大室山が朝日を受けて輝いています。ヤタ尾根の登山道に入ります。はじめのスギ林では雪が樹上に積もり地面の積雪は少ないので、快調なペースで標高を上げてゆきます。林道を横切るあたりから積雪が増え始めました。ブナ帯にさしかかると一気に雪が深くなり、スノーシューを装着しました。残念なことに、ここにも鹿柵が作られていました。柵の間を登ることになり、撮影が難しい環境です。体力を温存しながらゆっくりペースでラッセルを続けます。稜線直下の急な登りでは何度も立ち止まってしまいました。稜線に出る手前のお気に入りの木も鹿柵で囲まれてしまっており、ショック。

縦走路との合流点のベンチで休憩していると、後続の二人連れが登ってきました。少し言葉を交わしてから、トレースが無い稜線を桧洞丸へ向かいます。北面のヤタ尾根と比べると積雪は格段に少なく、一旦スノーシューを外しましたが、所々の吹き溜まりで足を取られるため、再びスノーシューを装着しました。日差しはありますが雲が湧いてきたので、遠くの山は見えません。鹿の声が聞こえたので目を凝らすと、南側の斜面に4頭の鹿が居ました。桧洞丸の最後の登りは木の階段が出ており、ツボ足で登ります。

頂上は、反対側から来た登山者が二人居ただけで、静寂そのもの。一人で全行程をラッセルしてきた満足感は格別です。ベンチでしばらく休んでから、山頂を後にしました。帰路はトレースをたどるだけなので楽ちんです。ヤタ尾根分岐の手前で、犬越路からラッセルしてきたという大パーティーとすれ違いました。分岐のベンチで休んでいると、雲が切れて富士山が姿を現しました。逆光ですが、中腹を覆い隠す乱雲がなかなかの迫力でした。

稜線から分かれて雪の斜面をぐんぐん下ります。途中で、谷間を埋める霧の上に浮かぶ蛭ヶ岳が斜光を受け、もの凄い迫力でしたが、樹林の切れ間が無く撮影できません。そのうちに自分も霧の中に突入し、山は見えなくなってしまいました。中腹のブナ帯を過ぎたところでスノーシューを外し、ツボ足で一気に下りました。

2018年1月28日(日)
蔵王撮影会(2)

宿の部屋から


天気が悪くても、楽しい仲間

1月21日(日)、起きてカーテンを開けると、意外にも青空が広がっていました。朝食を食べてから、とりあえず山の上まで行ってみようという話になり、全員でロープウェイで山頂へ。しかし山の上は完全なホワイトアウトで行動不能。とりあえず山頂レストランでコーヒータイムとします。相席となった地元のスキーガイドさんと話をして時間をつぶしましたが、天気が回復するはずもなく、諦めて下山することにしました。

一旦宿に荷物を置いてから昼食にでかけました。日帰り入浴施設内のレストランで蕎麦を食べている間に、外は本降りの雪に。宿に帰ってからは、温泉に入って酒盛りとなりました。夕食後も飲み続け、布団に入ったのは午前0時でした。

22日(月)は曇り空。初日のような撮影条件は期待できないため、朝食後に解散、そのまま帰途につきました。浦和料金所まではきわめて順調でしたが、そこからは大雪の影響で結構時間がかかり、17時に帰宅しました。山形よりも東京で本格的な雪道ドライブになりました。

2018年1月27日(土)
蔵王撮影会(1)

地蔵山の樹氷


ロープウェイの彼方に朝日連峰


樹氷はまだ痩せていました

1月20日(土)から2泊2日で全日本山岳写真協会の撮影会に参加し蔵王へ行ってきました。

19日(金)の晩に自宅を出て、一気に福島まで走り吾妻PAで車中泊。
20日(土)の朝は快晴。白石付近からは朝日に色づく蔵王連峰が眺められました。予報では晴れるのは午前中だけで、以後の天気は期待できないので、先を急ぎます。山形道に入ると次第に雪景色へと変わってきました。笹谷トンネルを抜けると間もなく山形蔵王ICに到着。高速を下りてコンビニで行動食を買ってから蔵王温泉スキー場へ。宿には寄らずにスキー場の駐車場に車を止め、ロープウェイに直行しました。

有名観光地の割には小さなロープウェイはスキーヤーで混雑していましたが、観光客は優先で乗車できるので助かります。途中で1回乗り換えて10時ちょうどに山頂駅に着きました。とりあえず駅舎の屋上の展望台に上がりました。目の前の地蔵山はびっしりと樹氷に覆われていましたが、樹氷はまだ痩せていました。やはり旬は2月でしょうか。右に目を転じると、飯豊連峰、朝日連峰、月山、鳥海山などの眺めが見事でした。スノーシューを着けて地蔵山へ登ります。樹氷の間のシュカブラなどを撮りながら、ほんの一息で地蔵山の頂上。エビノシッポに覆われた広い稜線が熊野岳へ続いていました。一般の観光客も大勢登ってきており、中にはスニーカーの人も。

まだ昼前ですが、撮影しているうちに早くも雲が湧いてきました。ロープウェイに向かって少し戻ってから、右手、稜線東側の樹氷を見にゆきました。風の通り道になっているのか形のよい樹氷があり、光が入るタイミングを待ちながらしばらく撮影しました。12時半の光を最後に、空が雲に覆われてしまったので、撮影はおしまい。ロープウェイに戻るところで会の仲間数人と合流しました。

ロープウェイで山を下り、集合場所の国民宿舎へ。16名が集合し、温泉に浸かってから早速乾杯。夕食の後も一部屋に集まって親交を深めました。

2018年1月7日(日)
年末山行・南アルプス茶臼岳(上河内岳敗退)(3)

朝一番の光が聖岳に


茶臼岳山頂

12月31日(日)、4時半起床。外の様子をうかがうと、雲が多いながら東には切れ間があり、星もちらほらと見えています。急いで朝食を食べ、撮影機材だけを持って茶臼岳へ向かいます。

頂上に着くとちょうど太陽が出てくるところでした。聖岳も一応赤く染まってくれました。ふと光岳の方を見ると、素晴らしい光が入っており、レンズを交換しながら夢中でシャッターを切りました。頭上には青空が広がっていましたが、ふと気がつくと西から黒い雲が湧き出し、あっという間に聖岳を覆ってしまったので、撮影を終えてテントに引き返しました。一旦テントに入り、コーヒーを飲んでから荷物のパッキング。撤収のためテントを出ると、雪が降り始めていました。

茶臼小屋を後にします。長い下りなのでゆっくりペースを意識しますが、それでも意外に早く横窪沢小屋に到着。小屋には今日は停滞という人が何人か居ました。大汗をかいてしまったので、軒下で1枚脱いで体温調整。横窪峠へ登り返し、ウソッコ沢小屋までの長い下りは部分的に足元が悪い場所があり、緊張感を維持しながら足を運びました。ウソッコ沢小屋に入って大休止。この先には足元が凍った場所があり、こまめにアイゼンを着けて通過しました。ヤレヤレ峠への登り返しは、何度通ってもきつく、嫌になります。ヤレヤレ峠まで来ればあと一息。気を緩めずに集中して足を運び、大吊橋を渡ったところでひと安心。林道をのんびりとゲートまで歩きました。

車に荷物を放り込み、赤石温泉白樺荘へ直行。疲れた体には最高の温泉です。達成感を味わいながらゆっくり湯船につかりました。大晦日の高速は空いており、21時に帰宅できました。

2018年1月6日(土)
年末山行・南アルプス茶臼岳(上河内岳敗退)(2)

朝の光


上河内岳を眼前に、ここから引き返す


夕照の聖岳

12月30日(土)、3時に目覚ましが鳴りましたがすぐには起きられず、シュラフを出た時は20分が過ぎていました。外の気温はマイナス7度程度で、あまり寒くはありません。朝の準備の手際が悪く、出発まで2時間以上かかってしまいました。

テントを畳んでいる時に小屋泊まりの二人連れが先に登っていきました。私もヘッドランプの明かりで後を追います。すぐに本格的な積雪となったので、アイゼンを着けました。東の空が次第に明るくなり、7時頃に日の出を迎えました。樹林の間から射し込む光が美しい。快調なペースで標高を稼ぎましたが、茶臼小屋が近くなった所でトレースが登山道から逸れて歩きにくくなり、一気にペースダウン。9時50分にヨレヨレで小屋に着き、小屋の脇の風が当たらない場所にテントを張りました。とりあえずテントに入って温かいコーヒーを飲みながら腹ごしらえをしました。

午後は上河内岳を往復することにします。稜線まではひと登り。上河内岳へは亀甲状土地帯ではなく稜線につけられていたトレースを辿りましたが、2555メートル標高点を越えると雪面を踏み抜くことが多くなり、いたずらに時間が過ぎてゆきます。結局、最低鞍部の手間で上河内岳を諦め、引き返すことにしました。2555メートル標高点まで戻り、撮影のため夕方まで待機します。風が当たりにくい場所を選んでザックの上に腰掛け、聖岳の光の変化を見守ります。体が冷え切った頃、ようやく撮影の時間となりました。この時期はまだ雪が少ないのが残念ですが、日没前には淡いオレンジ色に染まってくれました。

茶臼小屋のテントに戻ると、小屋に居た学生風の二人連れが話しかけてきました。今日は大吊橋から鳥小屋尾根を一日で上がってきたとのこと。この後、荒川三山まで縦走する計画だそうです。若いエネルギーが羨ましく感じられました。焼酎を飲みながら雪を溶かして水を作り、今日一日を振り返りました。あとは明日の朝に期待したいところですが、天気は下り坂。朝までもってくれることを祈りつつ、20時にシュラフに入りました。

2018年1月5日(金)
年末山行・南アルプス茶臼岳(上河内岳敗退)(1)

井川湖からの上河内岳


畑薙第一ダムからの茶臼岳(左)と上河内岳


横窪沢小屋で幕営

2016年の年末に上河内岳を計画しましたが、アプローチの道路の崩壊で登山口までたどり着くことが出来ずに鳳凰三山へ転進しました。昨年末、改めて同じコースを計画しました。

仕事納めの12月28日(木)の晩に自宅を出発。新東名の清水SAで車中泊しました。

29日(金)は5時20分に起床。今回もメインルートである富士見峠越えの道が通行止めになっていたため、川根本町経由で畑薙第一ダムを目指します。ダムの堰堤を渡り、登山口の沼平に9時15分に到着。

登山補導所で登山届を出し、入山者の状況を聞いてからスタート。日陰は寒いですが風は無く、穏やかな天気です。ダムの水量が非常に少なく、15分ほど歩くとバックウォーターとなり、そこから先は湖底を川が流れていました。大吊橋を渡った所でジャケットを脱ぎ、尾根を100メートルほど登ってから、ヤレヤレ峠まで山腹につけられた水平道を行きます。登山道には大量の落ち葉が積もっており、崩壊している部分もあり、慎重に歩きます。ヤレヤレ峠から斜めに上河内沢へ下り、沢沿いに登ってゆきます。日陰には雪が付いており、岩から水がしみ出している所では足元がツルツルに凍結しており、緊張する場面がありました。ウソッコ沢小屋前の日だまりでゆっくり休んで腹ごしらえ。

ここから今日一番の登りです。ゆっくりと、でも立ち止まらないペースで黙々と登ります。中ノ段で休憩を入れて、2ピッチで横窪峠。目の前に小屋が見えました。雪の急坂を慎重に下って横窪沢を渡り、水を汲んでから小屋の前にテントを張りました。

雪から水を作る必要がないのが本当にありがたく感じられます。早速、焼酎のお湯割りを飲みながら一息つきました。夕方の気温はマイナス5度。上の方から時々ゴーッと風の音が聞こえてきますが、ここは風が当たらず快適なキャンプです。夕食に鍋を食べて19時にシュラフに入りました。

2018年1月4日(木)
三ツ頭で冬山シーズンスタート(2)

三ツ頭の山頂にて


晴れたらさぞかし素晴らしいことでしょう

12月17日(日)は5時半に起床。10時間も寝てしまいました。夜中に2度起きて用足しに出ましたが、ランタンしか無い不自由を実感しました。朝になっても天候は回復せず、風も強いままです。気温はマイナス15度。

朝食を食べている間に明るくなり、時折雲が薄くなる気配を感じ、6時半にしっかり着込んでカメラを持ってテントを出ました。アイゼンも着けて三ツ頭まで登り返し、山頂の岩陰で風を避けて天候の回復を待ちます。冬型の気圧配置なので間もなく晴れるだろうと思うのですが、1時間以上待っても変化の兆しは無く、とりあえずテントに戻って撤収、パッキング。ザックを持って再び三ツ頭に戻って天候回復を待ちます。時折雲の穴から太陽が顔を出し期待が高まりますが、すぐ元に戻ってしまう状態を繰り返しながら正午になってしまいました。残念ですが時間切れです。三ツ頭を後にします。

前三ツ頭まで下るとガスが切れて視界が開けました。南アルプスや奥秩父の手前の所々が霞んでおり、おそらく局地的に雪が降っているのでしょう。前三ツ頭直下の急斜面を慎重に下れば、あとは天女山まで歩きやすい道が続きます。天女山に着く頃、ようやく権現岳だけが姿を見せていました。ここからさらに15分下って15時に車に戻りました。

車での帰路で振り返った八ヶ岳は、ほとんどのピークが雲の中で、結局今日は最後まで姿を見せてくれませんでした。中央高速は珍しいことに渋滞がなく、早い時間に帰宅できました。

2018年1月3日(水)
三ツ頭で冬山シーズンスタート(1)

天女山からの三ツ頭と権現岳


霞む甲府盆地

明けましておめでとうございます。
今年も当HPをよろしくお願いいたします。

さて、本格的冬山シーズン前にトレーニングを兼ねて登った八ヶ岳、三ツ頭の報告です。

12月15日(金)の晩に自宅を出て、道の駅「南きよさと」で車中泊し、翌16日(土)の朝8時半に天女山入口の冬季ゲートから歩き始めます。歩きやすい道を20分ほどで天女山に着きました。行く手に権現岳と三ツ頭が見えていますが、手前の樹木が伸びてしまったようで、すっきりと眺めることができません。無雪期の駐車場を横切って再び登山道に入り、所々に雪が残る明るい道を緩やかに登ってゆきます。標高1900メートルを越えると、樹林の中の急登となりました。足元も雪の上を歩くようになり、重たいザックでは歩きにくいので、途中でアイゼンを着けました。前三ツ頭に着く頃には雲が広がり、天気予報通りの展開です。開けた尾根上を強風にあおられながら進みます。再び樹林の中に入り、最後のひと頑張りで14時過ぎに三ツ頭に到着しました。

山頂はガスに包まれて展望もないので、テントを張るために権現岳との鞍部の樹林帯へ下りました。樹林の中にしては風当たりが強いですが、立木から張り綱を取れるので、雪面を整地してテントを張ります。雪が少なく苦労しましたが、まずまず居心地の良い住処が完成しました。テントに入り、温かい生姜湯を飲んでほっと一息。雪を溶かして水を作り終える頃には暗くなってきたのでランタンの火を点けましたが、ここで、車の中にヘッドランプを忘れてきたことに気がつきました。ランタンの明かりだけで一晩過ごすことになってしまいました。モツ煮に餅を入れた夕食を食べ終えると、薄暗い明かりでは特にやることもなく、しばらくラジオを聴いていましたが、19時半にはシュラフに入ってしまいました。

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