王子駅前に向かう長い坂道を下る6152号と高架上を走る新幹線の出会い．こんな50年も前の古い路面電車と最新鋭の新幹線．一番遅い電車と速い電車．何とも不思議な取り合わせを見る事が出来るのはもちろん都内でもこの辺りだけ．

早稲田を出てから、ズッと専用軌道を走って来た荒川線も、飛鳥山からは広い明治通りを車と共に走る。荒川線が都電の生き残りで、路面電車であった事を思い出させてくれる区間でもある。車内からの眺めは、さながら大きな川に漂う船のようでもある。それほど車の流れが多く、速い。しかも見えるのは、電車より低い乗用車の屋根ばかりなので、余計にそう感じるのかもしれない。かつての都内は、こんな雰囲気で都電が道路の上を縦横無尽に走り回っていたのか、という感慨が頭を掠める。大きくカーブしながら坂を下ると、目の前にはＪＲ王子駅のガードが見えて来る。ＪＲの下を潜り、急カーブすれば、もうそこは王子駅前。

	王子駅前名物は荒川線とこの昭和３年に完成した巨大な高架橋．
	夜に新幹線を止めて荒川線と共に写すという夢のような出来事が実現した．新幹線の事故で列車が偶然王子駅の上で停車した時の珍しいショット．
	王子駅前で折り返し発車を待つ6152号．
	王子駅前の七夕飾りと6152号．

25年前の王子駅前へ