今よみがえる ふるさとの情景
石巻線 1974
〜2011 東日本大震災から10年をむかえて〜
A5版・32頁 本体価格1000円 戻る |
内容見本 |
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かつて宮城県の石巻線 (44.9キロ)には、1974年3月まで C11形の引く貨物列車が走っていました。当時、C11形といえば首都圏にも近い会津・只見線に人気があり、穀倉地帯から海へと向かう石巻線の小牛田〜石巻間6往復、石巻〜女川港間2往復のSL貨物列車は知られざる存在でした。小牛田区には常時8両程のC11形が配置され、石巻線と柳津線(現・気仙沼線)の貨物列車と、陸羽東線の朝の通学列車にも充当されており、本書には 63、172、196、210、215、249、367、368号機を掲載しています。
1973年11月~ 1974年2月までの冬季に撮影されたため、勢い良く煙を吹き上げ、どこまでも白煙をたなびかせて走る姿がとても印象的に描写しており、それまでの石巻線のイメージを覆す数々の作品に驚かれる方も多いはずです。多くの俯瞰撮影からは、東日本大震災以前の穏やかな街並み、大きな被害を受け現在では移転・再建された海沿いの終点・女川駅周辺など、かつての懐かしい情景も記録されています。 巻頭の1974年当時の石巻線路線図、旧仙台駅舎、仙台市電に始まり、終点・女川港駅から小牛田までの全線全区間に渡り撮影された石巻線の写真、石巻線と柳津線の歴史、ラストは珍しい柳津線C11形貨物列車、陸羽東線C11形通学列車といった懐かしい姿までも垣間見ることが出来ます。 撮影者の大谷眞一氏は、1968年から国内外のSLを追い求め、現在も精力的に撮影を続けておられるカメラマンです。 モノクロ 58点 (石巻線52点・仙台駅前2点 ・柳津線2点 ・ 陸羽東線2点) |