折り鶴

 子供の頃、誰もが折り紙で折った鶴。

 いい大人がこんな折り鶴を折るのはおかしいのかも知れない。

 でも、折り紙は心落ち着けるし、指先を動かすからボケ防止になるかも

 5/1 このコーナーを開設するのに当って、100円コーナーに行って折り紙とコピー

用紙を買ってきました。材料はそれだけ。他に必要なのは線を引くための鉛筆、定規と

ハサミだけ。  江戸時代にはもう確立されていたという、連鶴と言います。

あなたもひとつ、やってみませんか。

 

(1)折り鶴                                   2004.05.01

               

                       photo.1

  これは、普通の折り方をした、誰もが子供の頃、折ったものと同じもの。

  

(2)妹背山 (いもせやま)                     2004.05.01

 

       photo.2                        photo.3

 鶴のシャム双生児みたいな 『妹背山』です。2羽の鶴が中央の羽の部分で繋がっており

ます。

 正方形が二つ分取れる長方形の紙を用意します。photo.2で手前側中央から紙の半

分までハサミで切れ目を入れてあります。2羽とも、手前側中央が頭になるように折り始め

れば簡単にできてしまう。

 そうは言っても、一枚の紙で2羽の折り鶴を作るのだから、途中まで切って繋げてある所

を注意しながら折ってね。

 画面から画像が消えてしまったのを機会に出来上がりの画像を換えてみました。向かっ

て左側の鶴が黄色、右側が白い鶴になっています。折り紙の表と裏です。折り始める時に

片側を折り紙の表側に、もう一方を裏側に折り始めれば左右で違った色の鶴になります。

もっときれいな柄の紙で折ればいいのですが、私の使ったのは子供が使う折り紙ですから

その辺はご勘弁を・・・

(3) 稲妻 (いなづま)                      2004.05.02

 今回は 3羽の鶴の繋がったもの。『稲妻』という名の折り方です。photo.4 のように、

正方形の両側を繋げて3枚連ねたように一枚の紙を切ります。

 

       photo.4                        photo.5

いずれの紙も左下が頭になるよう、繋ぎ部分が切れないように気を付けて折り上げれば

3羽が連なった 『稲妻』 となります。

 

(4)餌拾 (えひろい)                        2004.05.03

  

        photo.6                        photo.7

 親鶴が子鶴に給餌しているところでしょうか。

 photo.6の大きい部分で親鶴を、左上側の小さい方の紙で子鶴を折り上げます。小さく

書いているので分かり難いと思いますが、黒い点を2つ付けてある所で大きい紙と小さい

紙を少しだけ繋げてあります。それぞれ黒い点の部分が頭になるように折ります。

 左手前側は余分な部分です。折って親鶴の方に折り込んでしまいます。

(5)おもだか                               2004.05.04

  

        photo.8                        photo.9

 これはちょっと厄介。3羽の鶴が胸の部分を向かい合わせています。胸は向かい合わせ

ていますが、繋がってはいません。繋がっているのは羽の部分です。

 紙を4等分に折って、中央上の方が繋がっています。左右はそれぞれ半分くらい繋げて

折り始めました。一枚の紙を4等分して、鶴は3羽です。photo.8 の手前側2枚を重ねて

折ることになります。

 右の出来あがりphoto.9は小さい子供が使うような折り紙を使って折りました。折り方が

分からない上に、小さい紙でやりすぎたようです。もしトライする方がいらっしゃるようでした

ら、大き目の薄くて丈夫な紙で折るのが良いと思うな。

 分からなくて何度も折り直したため、あがりはきたなくなってしまいました。コツはphoto.8

の向こう側の部分で2羽の鶴を折り上げてしまうこと。その上で残りの部分をどうやって

重ねて1羽の鶴にすれば良いのか考えれば出来ると思います。

(6) 花見車 (はなみぐるま)                 2004.05.05

  

        photo.10                       photo.11

 前回は難しいものを折ったので、今日はごくごく簡単なもの。『花見車』です。photo.10

は折る前の紙の状態です。左上と右下の小さい正方形で子鶴を折ります。左下と右上の

部分は余りの部分ですから、親鶴に折り込んでしまいます。羽の部分で繋ぎますからおの

ずと折り始めの部分は決まってしまいます。

(7)あさがお                               2004.05.09

  

         photo.12                       photo.13

今回の題は『あさがお』と言います。大き目の正方形の紙をphoto.12 のように切ります。

分かり易いように 3枚分の紙を中央の紙の下に仮に曲げ込んであります。出来あがりは

6羽の鶴です。今、曲げ込んである部分は中央に重ねて1羽の鶴に折り上げます。

 連鶴を趣味として折る方は紙選びからするのだと思います。わずかの連結部分が切れ

ないように折るのですからどうしても薄くて強い和紙が必要になります。私の使った紙は

100円コーナーで購入したコピー用紙です。中央の鶴は4枚重ねで折らなければなりませ

ん。コピー用紙の4枚重ねは厚くてとても折りにくい。本物の鶴はスリムな体型なのに、中

央の折り鶴は超肥満鶴となってしまった。

 とにもかくにも、6羽の鶴を並べたのがphoto.13 『あさがお』 です。

 

(8)昔男 (むかしをとこ)                      2004.05.16

  

       photo.14                         photo.15

              

                      photo.16

 きょうは『昔男』という題です。かつて,分かれた恋人と言う訳ではありますまい。古典の好

きな方ならすぐ分かると思います。在原業平のことです。ちなみに『昔女』は小野小町で

す。親の尾の部分に子鶴が2羽くちばしで繋がった状態の折り方です。

 長方形の紙を用意します。短辺の長さで正方形を確保して親鶴を作ります。ただし、尾

の部分で繋げる関係上、photo.15 のように親鶴は45度斜めの正方形にします。余っ

た部分は例によって下に折り込んでしまいます。photo.15 の右先端を頭にします。

 長方形から親鶴用の正方形を取った後の残りの部分で、2羽の子鶴を作ります。子鶴

の中央でまた少しだけ親鶴と繋げてあります。子鶴を取った残りの紙も、また子鶴と一緒

に折り込んでしまいます。紙を切る前に実線と点線を以って、ハサミで切るところと折る線

の約束事を作り表した方が分かり易いかもしれません。ゴメンね。

(9)八橋(やつはし)                          2004.05.22

  

        photo.17                        photo.18

 八橋という連鶴の折り方です。8羽の鶴を円形に繋げて折ったものです。

 京都のお土産に八橋というのがあります。断面がアーチ状になるよう焼いたものと、餡を

軟らかい皮で包んだ2種類知っていますが、どうも、京都のお土産とは関連がないようで

す。

 さて、折る前はphoto.17です。正方形の紙を9等分になるよう線を引き、画の様に切りま

す。八橋は羽の部分で8羽の鶴を繋げます。左上と右下の紙を重ねて折りますが、他の7

羽の鶴を先に折り上げてしまいます。繋げるために重ねて折るのは最後の作業。

 

 最初に「折り紙は心が落ち着ける」と書きました。僅かな接続が破れて、離れてしまわな

いように細心の注意をしながら折るのは大変なこと。拘束のある小さな紙で鶴を何羽も折

るのはストレス一杯、集中力が続かない。冒頭の言葉はウソばっかり。本音を言えば何が

ナンだか分からなくなってきました。

 出来あがりの画像を見ると、白い紙で折った鶴は背景の紺の板とあいまって何か無機

的で冷たい感じがするね。背景は光の具合で色々な感じで映っているけど、いつも同じで

子供がそろばん塾で貰ってきた紺色のバインダーなんだ。

(10)さざなみ                          2004.05.30

  

        photo.19                    photo.20

 きょうの折り方は「さざなみ」と言います。photo.19 のように黄色の折り紙を中央部で

繋げてあります。子供が使うような折り紙です。趣味で折っている人は薄手の和紙で折る

のでしょうが、こちらは全くの精神修養。こんな画像を載せるのはおこがましいかもしれま

せん。

 photo.20はくちばしだけで繋がっています。四巨頭会談をしているのか、井戸端会議な

のかは分かりません。

(11)くれたけ                               2004.05.31

  

        photo.21                       photo.22

折る前に色々調べれば、呉竹とは中国から渡来した破竹、あるいは真竹のことだとのこ

とです。呉は「呉越同舟」または「呉服」と言うように日本語の中にも組み込まれた中国内

の古い国の名前です。くれたけは真竹のことですから、私たちにとってはさほど珍しい竹

ではありません。

今日の折り方は「くれたけ」と言います。子鶴の辺の長さをX(エックス)とすると、折る前の

紙寸法は短辺が 2X、長辺が 3X 、つまり短辺の1.5倍の紙を使います。  photo.21

の様に3箇所で繋ぎます。繋ぐ長さは3mmくらい。分かり難いかもしれませんが、小さく黒

丸がついている個所が頭になるように折り上げます。2X(2エックス)なんて言葉が出てき

ました。折り紙を折るには数学も必要になります。ボケてなどいられません。

 折りあがりは親の尾と片方の羽の間に、2羽の子鶴が羽を繋げている状態です。どう言

うわけか子鶴は違う方向を向いています。

 カラーの折り紙は色がちょっとキツイ。白のコピー用紙を使った画像は何かレトロ風だけ

ど、感じが暗そうだね。

(12)鼎(かなへ)                        2004.06.05

  

          photo.23                     photo.24

 「かなへ」というのを古語辞典で調べたら、取っ手が二つついた三本の脚がある炊事用

の器。今の釜にあたると書いてあり、3本足のついた器の絵が書いてありました。

 今日の連鶴は3羽のくちばしと尾が繋がったものです。photo.23のように紙は3箇所で

繋がっています。始め、上の2枚で2羽を作り上げてしまいます。その後、下の2枚を重ね

て1羽に折ります。繋がっている部分でくちばしと尾を作らなければなりません。自ずと紙

の重ね方は決まってしまいます。

(13)鳴子(なるこ)                         2004.06.12

      

     photo.25                   photo.26         

             

                     photo.27

本日の出し物は鳴子です。親鶴が広げた羽の前に子鶴が3羽繋がっております。まるで

親の加護のもと子鶴が遊んで居るようです。紙の切り方は例によってphoto.25 の通りで

す。繋がって輪の様になっておりますから子鶴の1羽は2枚重ねで折らなければなりませ

ん。重ねる紙は左上と右下の紙です。親鶴の羽の両端で繋げるのですから折り始めの場

所は直ぐに分かります。親鶴と直ぐ隣の2羽の子鶴を先に頭と尾を形成する直前まで折っ

て止めて置きます。最後に中央の子鶴を二枚の紙を重ねて折り、途中まで折って止めて

置いた物を完成させれば出来上がりです。

(14)四つの袖                             2004.06.20

  

       photo.28                        photo.29

 連鶴にもう大分慣れてきました。出来あがりをみると、折り始める前の切り込みはおおよ

そ想像出来るようになって来るものです。photo.29 の4羽の鶴は羽が繋がっています。

2羽だけ真中で CHU !をしています。残った2羽はあっけにとられているのか、「今度は

僕らの番だ」と思っているのか、そんな内部事情まではわかりません。

 従って、折る前の切り方はphoto.28 では分かり難いかもしれませんが、左上と右下の

紙は中央で繋がっております。後は外周部の中央で4ヶ所繋がっております。折り始めは

外周部の角を中央で合わせることから始まります。

(15)葭原雀(よしわらすずめ)                 2004.06.26

  

      photo.30                      photo.31

 本日の折り方は「葭原雀」と言います。葭原は葦原かもしれません。辞書で調べたら、葦

は植物のアシのことと書いてありました。「葦の髄から天井のぞく」というと言う言葉がある

そうです。意味は「見識が狭いことの例え」でした。始めて知りました。

 ついでに、「葦原雀」というのも出ていて、「よしきり」のことと書いてあります。「葦きり」は

「ひたき科の小鳥。色も形もウグイスに似る。夏、水辺のヨシの間に群がり住んで、しきり

に鳴く」と書いてありました。『吉原の遊女』に例えているのかもしれません。そうなれば、周

りにいる小さいのは『かむろ』かも知れません。『吉原の遊女』なら赤の柄の付いたきれい

な和紙を使って折った方が遥かに華やかです。

 紙の切り方はphoto.30 の様に切ります。中間部は親鶴の下に折り込んであります。白

状すれば、photo.31の親鶴の背中部分が切れてしまっています。私の使っているのは、

和紙でなく¥100Shopで売っているカラーのコピー用紙です。余分な所を折り込んでいる

都合上、どうしても厚くなってしまい、背中が割れてしまいました。きれいに折るには余分な

所は親鶴の下に折り込まず、切り落としてしまった方が簡単に折ることが出来ます。

 折り方はいたって簡単。photo.30の中に小さな黒点を付けたところが頭になるように折

り始めればOKです。もっとも親鶴はどこから折り始めても同じですから、子鶴を折るとき

に連結部分が頭になるように気を付ければ、今日の折方は何と言うことありません。

(16)芙蓉                           2004.07.11

  

      photo.32                      photo.33

 今日は「芙蓉」です。良く聞く花の名前です。私、多分見たことあるのでしょうが、具体的

にどの花が「芙蓉」なのか知りません。早速、辞書で調べてみます。国語辞典には「あおい

科の落葉低木。晩夏から初秋の頃、大形の薄紅・白の花が咲く。古くは蓮をも言う」とあり

ます。ついでに漢和辞典も「花の名・はす。富士山の異名」 どちらにしても大きな花のよう

です。それなら、ピンクのコピー用紙を使った方が良かったのかもしれません。

 この歳になって初めて知ったのが、「芙蓉」が富士山だったとは。今日分かったのですが

かつて、私が通った学校の校歌は「芙蓉の高嶺仰ぎ見て・・・・」という歌い始めでした。歌

詞の意味も分からず当時は口を動かしておりました。詩人は難しい言葉を使うものです。

 どうして「芙蓉」という名なのか良く分かりません。5羽の鶴が羽をつなげた折り形です。

 さて、紙の切り方はphoto.32のように切ればok。頭の位置ですが、左から4羽はいずれ

も画像の下側の切れ目が頭になるように、それぞれ向き合わせになるよう折ります。

一番右の1羽だけ半端で、紙の右下角が頭になるように折り始めれば出来あがり。今日

のは繋げてある部分が充分長いので切れてしまう心配も無し。

 一番先に折った(2)妹背山の連続バージョンだね。これだと2羽が妹背山、3羽が・・・・

根気が良ければ何羽でも出来てしまう折り形です。

(17)三つ巴(みつどもえ)                      2004.08.01

  

       photo.34                      photo.35 

 しばらくお休みしていました。鶴を折るにも少しは気合がいるのです。暑さで気合が欠け

ていました。

 今日は「三つ巴」です。例によって辞書を引くことから始めました。巴というのは、お祭り

の提灯に書いてある、おたまじゃくしのような、人魂のような形のものです。辞書には「もの

が円形を描くようにめぐるさま」と書いてあります。

 「三つ巴」も調べてみると、「ともえが三つある模様」「三つのものが対立して、からみあう

こと」でした。そう言えば相撲の優勝決定戦にも「ともえ戦」というのが有りました。ついでに

「四つ巴」というのも有るかと見たら書いてありませんでした。

 柔道に「巴投げ」というのがあります。二人の頭の向きから言うと相応しくないような気が

します。相応しいのを知っていますが、品が落ちるので書きません。

 さて、折り鶴の「三つ巴」です。photo.34は切り方が良く見えません。手前側の辺の中央

から、紙の半分の位置まで切り込んで有ります。上方、左右の辺の中央から1/4だけ切り

込みます。これで4羽の鶴をまず折ります。右上の1/4の紙は左上が頭に、左上の1/4は

頭が左下になるように折り始めます。頭が巡るような位置に配置していきます。

 4つの正方形で3羽の鶴を折るのです。いつもでしたら、始めから紙を重ねて折ります

が、今回は、始めから4羽の鶴を折っていきます。途中の菱形の所まで折って行きます。

ここで両端の鶴を一旦開いて、重ね折りします。後はいつも通り折り進めば出来あがり。

 繋がった部分が長い為、さほど難しい折り方では有りません。

(18)りんどう車                            2004.08.08

 

       photo.36                     photo.37

            

                    photo.38

 今日はりんどう車です。4羽の鶴が輪のように連なっています。

 photo.36のように正方形の中心部を十文字に切ってあります。4つの角を中心に向かっ

て折り始めればよい。今迄の折り方だと輪にする場合、紙は4羽分あっても、どこかの鶴を

2枚重ねにして結局3羽の鶴しか出来ませんでした。今日の「りんどう車」は4羽分の紙が

有り、4羽の鶴が出来、しかも輪のように連なっております。今日は気が向いたせいか折り

目をきっちり折りました。出来映えはかなりよく出来たと思っています。自鶴自賛。

(19)布さらし                       2004.09.05

 

       photo.39                    photo.40

 今日は布さらしです。反物を川の水にさらしているように細く長く連なった折り鶴です。川

に反物をさらすなら、音感から言えば、鴨川なんかイメージ的に似合うのではないかと勝

手に思っております。社会に出ていくばくもしない頃、休暇を取り一人で金沢旅行をした時

に川で布をさらしているところを見たことがあります。

 ただ、「晒し首」「晒し物」「野ざらし」「洗いざらし」など、「晒す」という言葉は余り良い意味

に使われるのはなさそうです。

 「布さらし」の切り方はphoto.39のように切ります。画像をよく見ると●が付いています。

そこが頭になるように折れば出来ます。今迄なら紙の余分な部分は重ねて折り込んで肥

満鶴になっていました。今日は余分な所は切り離してしまってスリムに。photo.40では右

下3羽の子鶴が親鶴の方を向いております。布さらしだったら川の流れのように同じ向き

にした方が良いのかもしれません。鶴を折る時の最終工程の頭をどちらに向けるかの事

ですからどちらでも。

(20)村雲                          2004.09.26

         

          photo.41                 photo.42

               

                       photo.43

 「月に叢雲、花に風」 物ごとが思うようにいかないこと。好事にはとかく邪魔が入りや

すいことの例えです。むらくもは群雲、叢雲とも書きます。叢は草むらと言う意味ですから

いずれにしても群がった雲のことです。 大鶴の両翼がさだめし叢雲であり、高い位置の

子鶴が月を表しているのでしょうか。

 さて折り方です。photo.41はピンクのA4サイズのコピー用紙です。右下の長方形の部分

は親鶴に一緒に折り込んでしまいます。左の小さい部分はphoto.42のように折り込んで

更に小さい正方形にします。photo.42は最後の一辺を折り込む直前の画像です。ここま

で判ればあとは何も難しいことはありません。普通に折り進んで行けばすぐに完成。

 いつも思うのですが、写真を撮るのは本当に難しいものだと思います。屋外で撮ればも

っとよく撮れると思うのです。あいにく今日は雨の日曜日。雨でなくとも三階のバルコニー

ではいつも少しは風が有って、折り紙の鶴は風に吹かれて倒れたり、動いてしまったりと

中々思い通りにいかないものです。これこそ「月に叢雲、折り鶴に風と雨」

(21)野干平(やかんべい)                  2005.05.08

        photo.44 

 今回から5/4に紙の博物館で仕入れた和紙で折ることにしました。 

 野干を古語辞典で調べたら、動物の名、キツネの別名と書いてあった。ならば「平」は何

なのか。この題名は無粋な私には全くわかりません。(2)妹背山の折り方とまったく同じ

で最後の段階で頭の向きを替えたものです。妹背山が同じ向きを向いているのに対し、野

干平は2羽の鶴がそっぽを向いているのが気になります。

 世の中には仲睦まじそうに見えて、その実、反りが合わない夫婦がいる。夫婦と言う形

式だけは整っていても心が離れてしまっていることだって有る。

 恋人同士の時はいつも一緒にいたいと思っていた。恋人同士の時には相手に良い所だ

けを見てもらいたかった。いざ一緒に住み始めてしまうとお互いに緊張感が無くなってしま

うし、相手のあらが見えてきてしまう。そんな鶴なのかな。野干平が分からないから私のま

ったくの想像で書いたもの。気になさらずに。

(22) 風車                                 2007.03.11

 折り鶴のコーナーも、どうも気が向かなくて2年近く更新しませんでした。私のところに相

互リンクの申し込みがあり、紹介文を見ると見ると折鶴を紹介している方が多いのでもう

ちょっとやろうかなの気持ちになりました。

 「風車」は(10)さざなみ、(14)四つの袖に似ています。両者よりは繋がっている部分の

拘束が多い。今までは100円コーナーで買ってきた、色付きのコピー用紙や子供が使う

折り紙で折っていました。今日は始めて和紙を使いました。2年ほど前、王子の紙の博物

館へ行った時に買ったA4サイズの和紙です。100枚くらいで370円、種々の色が付いた

ものです。実際に折ってみるとコピー用紙や折り紙に比べて繋ぎ部分が切れにくく、初め

から和紙を使っていればもっと楽だったのにと悔やむことしきり。

 

     photo.45                          photo.46

 出来上がりで鶴は4羽です。photo.45のように紙の中央部と各辺の中央部が3mmほど

繋がっています。紙の中央部で嘴を繋ぐので、photo.46のように折り始めます。あとは

繋がり部分が切れないように折っていけばphoto.47のようになります。

   photo.47

 (14)四つ袖は2羽が嘴を繋げておりますが、風車は中央で4羽が嘴を繋げています。

バリエーションですね。僕の折った物はいびつで、風を受けても回りそうもありませんが

(23)九万里(くまんり)                        2007.03.18

 「九万里」は「荘子」に出てくる想像上の大きな鳥です。1回の羽ばたきで九万里も飛

ぶと言う鵬(ほう、おおとり)です。

(6)「花見車」は両方の羽に子鶴を吊り下げていますが、「九万里」は羽の上に子鶴を

載せています。始めの設定さえ間違えなければ、折り方は簡単です。本当なら綺麗な

柄の和紙で折れば良いのですが・・・

 

       photo.48                        photo.49

 photo.50

photo.48の紙の元々の大きさは、短辺と長編の比率が4:6です。画像の様にきります

が、小さい正方形の辺の長さと、大きい方の辺の長さの比率が 1:4の大きさにしてあ

ります。比率は自由です。言うまでもなく大きな正方形と小さな正方形は、辺の中央部で

それぞれ3mmほど繋がっています。photo.48でよく見ると黒い点が付いています。ここ

を鶴の頭にするつもりでいて下さい。まず、大きい方の紙をphoto.49のように折ります。

今、大きい正方形の方の頭となる角は手前側角です。

 この設定さえ出来れば、ここをスタートとして普通に鶴を折ればよろしい。後は繋ぎ目

が千切れないように3羽の鶴を折れば完了です。鵬が空を羽ばたく感じが出ればなお

よしです。


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